生産

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高品質な製品の安定供給のためのグループ連携

基本的な考え方

大塚グループの生産部門では、原料調達から生産、流通、販売に至るバリューチェーンのすべての過程をトレースできるシステムを導入し、原料資材の調達から販売に至るまで徹底した管理を行っています。

推進体制

2022年4月に大塚製薬の医療関連事業部門で設立されたCMC本部は、原薬と製剤の一貫した研究開発体制を構築することにより、前臨床試験から製品化までをシームレスに推進し、高品質な医薬品をより早く患者さんに届けることを目指しています。そして安定生産・供給を技術面で支えるとともに、剤形追加など、CMC技術を駆使した製品価値最大化を追求します。さらに部門の垣根を越えた人材交流や育成、また大塚グループ内での協業や、技術などに関する定期的な情報共有を行うなど、グループの強みを活かして活動しています。

  • Chemistry, Manufacturing and Control(原薬および製剤の化学、製造、品質管理)

グループ横断の「グローバル品質・生産・供給・環境会議」を開催

事業の成長に伴って製品や販売エリアが拡大する中、バリューチェーンの各部署が相互に理解を深め、連携を強化することを目的に、グループ横断のグローバル会議を2023年2月に開催しました。
「Our value ~節目に考える~」をテーマに、安定供給を支える仕組みや、将来に向けた価値創造、新たな社会ニーズへの対応などについて15カ国・地域より156名が参加し、各社の取り組みや課題を共有しました。
本会議の中で、生産活動における優れた取り組みを行った社員の功績をたたえる表彰式も実施しました。

2022年 ICHアワード受賞 ~ICHガイドラインの検討への功績~

ICH(医薬品規制調和国際会議)は、1990年に日米欧の各医薬品規制当局と業界団体により発足した国際会議です。世界規模で技術・薬事規制上のガイドラインの調和を図り、安全性・有効性・品質の高い新薬が開発・上市され、患者さんが新しい治療を継続的に利用できることを推進しています。
現在、世界20団体が加盟し、WHOやIFPMA等36団体がオブザーバーとして参加しています。ICHアワードは、ICHガイドラインの検討に功績があった専門家を表彰するために2022年に新設され、初年度は12名が受賞しました。 日本からは、規制当局側3名と大塚製薬を含む業界側2名が受賞し、ICHの作業部会における重要なリーダーシップや持続的な貢献が認められました。

大塚製薬 CMC本部
戦略統括部 部長補佐
仲川 知則

ICHガイドラインは、より良い新薬をいち早く世界中の患者さんや医療現場に届けるために、必要なデータを科学的かつ倫理的に取得あるいは利用するためのツールです。私は2010年よりICHの活動に参加し、大塚製薬の実務も踏まえて複数の品質領域のガイドライン※ならびにQ&Aの作成に作業部会のトピックスリーダーとしても携わりました。現在はガイドラインの教育・普及を目的としたトレーニングマテリアルの作成にも携わり、ガイドラインが各国で適切に活用されるよう努めています。

  • 「原薬の開発と製造」、「製造管理および品質管理」、「医薬品ライフサイクルマネジメント」、「品質リスクマネジメント」

教育体制

大塚グループの生産部門では、生産拠点ごとに年間の教育計画を策定し、安全衛生やGMPに関わる教育を行うほか、BCP、コンプライアンスの教育を定期的に実施しています。

技術者育成の仕組み

大塚製薬の生産本部では、グローバルに対応できる技術者ならびに将来のマネジメント人材の育成を目的に、2021年より新たな人材育成プログラムを開始しています。
技術のみならず社内の複数の関連部署の協力を得て、マネジメントに必要な研修行うとともに、国内外での工場研修を通じてグローバルで活躍できる人材を育成しています。

社員の改善提案活動の推進

大塚グループでは、各社ごとに独自の「改善提案活動」を推進しています。例えば、大塚製薬工場では「社員から創意工夫に関する有意義な提案を広く募り、有用な提案を採用実施することにより、会社の向上及び発展を図り、また社員の創意工夫などに対する意識の高揚を図る」ことを目的とした活動を継続し今年で41年目を迎えました。現在でも積極的な改善提案活動を行っており、2023年度は以下3名が文部科学大臣表彰 令和5年度創意工夫功労者賞を受賞しました。

  • 大塚製薬工場
    生産本部 鳴門工場 PG課
    廣瀨 憲太 係

  • 大塚製薬工場
    生産本部 松茂工場 MP-Ⅴ課
    西根 亮 係

  • 大塚製薬工場
    生産本部 富山工場 TP-Ⅱ課
    大野 嵩人 係

  • 文部科学省が科学技術に関する研究開発、理解増進などに顕著な成果を治めたものとして表彰するもの。「創意工夫功労者賞」は特に職域において優れた創意工夫により技術の改善向上に貢献した人を対象とするもので、大塚製薬工場は14年連続受賞を達成しています。
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