調達

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基本的な考え方

大塚グループは、トータルヘルス企業として、すべての人々に信頼される安全・安心な製品を安定供給することを責務としています。そのために、当社グループが製品や原材料を調達する際は、品質・安全性・安定供給に加え、人権、労働環境、腐敗防止、自然環境等にも配慮したサステナブル調達をビジネスパートナーの皆さまと協働して推進し、持続可能なサプライチェーンの構築と双方の企業価値の向上を目指します。

大塚グループのマテリアリティ(重要項目)と主に関連するSDGs
(持続可能な開発目標)

  • ビジネスパートナーと協働した
    サステナブルな社会の実現

社会課題

  • (パンデミック、地政学的リスクなどによる)サプライチェーン寸断による原料調達や製品供給の不安定化
  • 持続可能なサプライチェーンの構築

関連するSDGs

戦略 施策 指標
  • リスクに対応した強固な安定調達体制の構築
  • サプライチェーン上流の可視化とリスクの特定および対応
  • 特定したリスクへの対応率
  • 本施策へのサプライヤー参加率
  • インシデント発生時のアンケート回答率
  • 責任ある調達の推進
  • 人権や環境等に配慮した「責任ある調達」を実現するためのビジネスパートナーとの強固なエンゲージメントの構築
  • サプライヤーとのコミュニケーション実施数

サプライヤーの皆さまとともに取り組むサステナブル調達

調達活動においては、当社グループの行動指針として「大塚グループ 調達方針」を、サプライヤーの皆さまにご協力いただきたいことを「大塚グループサステナブル調達ガイドライン」として2020年9月に制定し、品質・安全性・安定供給に加え、倫理的かつ持続可能な調達活動に取り組んでいます。
2024年5月には、本活動をより積極的かつ多面的に推進することを目的に、調達方針、調達ガイドラインを改訂し、サプライヤーの皆さまと共に、持続可能な社会の実現と双方の企業価値向上を目指し、活動を推進しています。

大塚グループ調達方針

本方針は4言語で作成されています。

大塚グループサステナブル調達ガイドライン

本ガイドラインは4言語で作成されています。

推進体制

サステナブル調達の推進については、2022年より大塚ホールディングスサステナビリティ担当取締役をトップとしてサステナブル調達強化プロジェクトを発足させ、四半期ごとに各活動目標の進捗と課題を共有しています。本プロジェクトは、高品質な製品をお届けするための強固な安定調達体制の構築を目指す「安定調達」と倫理的かつ持続可能な調達活動を目指す「責任ある調達」を2本柱として、各ワーキングチームに分かれ、活動を推進しています。

サステナブル調達強化プロジェクト推進体制

具体的な取り組み

安定調達

大塚グループ各社では従来、新規取引先へのデュー・ディリジェンスならびに主要原材料のリスクアセスメントを行い、想定されるリスクの明確化とともに複数社購買を原則とするなど、原料調達のリスク対策を講じ、安定した製品の供給に努めています。この取り組みをさらに進化させるために、2022 年にはグループ横断のワーキンググループを結成し、従来個社ごとに管理していた情報をグループ横断で管理および可視化するための取り組みとして、調達情報管理システムを構築しています。2023年は、緊急度や優先度を鑑みて、管理項目の洗い出しを行いました。2024年は、サプライヤーへデータ共有の説明を行うとともに、実際にシステム運用を開始する予定です。また、有事および平時のリスクマネジメントに関するガイドラインも制定する予定です。これにより、リスク評価から、分析、対応まで の一連の流れの平準化を目指しています。

責任ある調達

安定調達に向けた取り組みと並行して、倫理的かつ持続可能な調達活動を推進するために、グループ横断のワーキンググループを結成し、活動しています。ワーキンググループは各社の調達担当者で構成されており、2023年は「大塚グループ 調達方針」や「大塚グループ サステナブル調達ガイドライン」およびアセスメントツールの見直しを行い、また国連グローバル・コンパクト(UNGC)の定める4分野(人権、労働、環境、腐敗防止)の知識を深め、サプライヤーと良好な関係を構築するための研修を実施しました。今後、各社の調達担当者がそれぞれの事業会社で責任ある調達を推進することを目指し、 2024年も継続して集合研修を行う予定です。

サプライヤーアセスメントの拡大

大塚グループでは、サプライヤーの環境、社会、倫理パフォーマンスを確認するために、グローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパン(GCNJ)が作成した「CSR調達セルフ・アセスメント質問表」(GCNJ共通SAQ)を用いて、サプライヤーアセスメントを実施しています。これまで国内597社、海外56社のサプライヤーにSAQを実施し、その結果をもとに125社に電話やWebでヒアリングを実施し、重大なリスクがないことを確認しています。さらに2024年からは、従来のGCNJ共通SAQを進化させた当社グループ独自のSAQとサステナビリティ調達プラットフォーム「EcoVadis」を活用して、アセスメントの拡大展開を開始しました。今後、サプライヤーアセスメントの参加率、アセスメントで特定したリスクへの対応率、サプライヤーとのコミュニケーション実施率等をサステナブル調達の活動指標として、本プロジェクトで進捗を確認する予定です。大塚グループは、サステナブル調達強化プロジェクトのもと、サプライヤーと協働してサプライチェーン全体で持続可能な社会の実現に取り組みます。そのために、ガイドラインの整備、サプライヤー説明会やアセスメントの拡大、社内教育の充実を含めた全体戦略を再構築し、サステナブル調達を推進していきます。

サステナブル調達の活動実績

項目 対象 実績 取り組み
調達担当者トレーニング 責任ある調達ワーキンググループ
グループ9社12名の調達担当者
研修時間:計6日間
約30時間
UNGCの定める4領域(人権、労働、環境、腐敗防止)の知識を深め、サプライヤーとの良好な関係構築を目的に、外部講師を招いた研修を実施。
サプライヤー説明会(オンデマンド) 国内 587社 実施会社数 583社
(実施率:99%)
「大塚グループ 調達方針」「大塚グループ サステナブル調達ガイドライン」「大塚グループ環境ビジョン2050」「責任あるサプライチェーン等における人権尊重のためのガイドライン」の説明。
方針・ガイドラインへの同意 国内 587社
海外 66社
国内 583社
(取得率:99%)
海外 51社
(取得率:77%)
「大塚グループ 調達方針」「大塚グループ サステナブル調達ガイドライン」の内容を理解いただき、サステナブル調達の協働推進に賛同いただいたサプライヤーから同意書を取得。
サプライヤーアセスメント 国内 612社
海外 66社
国内 597社
(取得率:98%)
海外 56社
(取得率:85%)
GCNJ共通SAQと、大塚グループ独自の「人権SAQ」「環境SAQ」を実施。
サプライヤーヒアリング 国内 125社 電話インタビュー
112社
WEBヒアリング
13社
サプライヤーアセスメントの結果をもとに、実際の活動状況を把握する目的で電話インタビューとWEBヒアリングを実施。

医療用医薬品の安定供給のためのサプライチェーン部門の強固なネットワーク

大塚製薬では、グローバル市場における抗がん剤や希少疾患薬、抗結核薬などの生産・供給に関する重要な課題や安定供給の実現に向けた意思決定のために、「グローバルサプライチェーンコミッティ(GSCC)」を2017年に設立し、海外販社と協働してサプライチェーンの強化に取り組んでいます。2022年から主力製品のグローバル市場でのサプライチェーンを強化するための製造所の追加に取り組み、堅牢なサプライチェーンの構築を進めています。

ファーマ バイト社からのメッセージ

ファーマバイト社
EVP, Chief Operations
Officer
Ray Gosselin

人々の健康とウェルビーイングに関わる企業として、私たちファーマバイト社は、お客さまに最高品質の製品を届ける使命のもと、サステナビリティの推進に継続的に取り組んでいます。私自身は、サプライチェーンパートナーの皆さまに私たちのサステナビリティに関する考え方や取り組みについて、さらに、その重要性や緊急性について理解いただくために日々尽力しています。その第一歩として、サプライチェーンパートナーの皆さまの現状について透明性をもって把握すること、そしてファーマバイト社の組織の価値を表す“Do The Right Thing、Care Deeply, Do Something”のもと、一丸となり積極的な取り組みを行っています。
また、ファーマバイト社では、サプライチェーンパートナーに対し、各々のサステナビリティに関する取り組みの一環として国際的な評価基準であるEcoVadisを導入しています。サプライチェーンにおけるサステナビリティを推進するうえで、私たちの調達、サプライチェーンパートナーの現状を評価する点でも肝要です。
私たちは、このサプライチェーンパートナーとの戦略的な取り組みが、相互の企業価値を高め、より持続可能な未来への道を開くと、確信しています。

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