基本的な考え方
大塚グループは創業以来、水と深く関わりをもち、生命を支える水を原料とした製品などを通じて、人々の疾病の治療と予防のみならず、健康の維持・増進に積極的に貢献してきました。そのため、私たちにとって水は大切な資源であり、その保全は世界的にも重要課題の一つであると認識しています。また、水資源は国や地域によって偏在性があり、リスクもそれぞれ異なることから、私たちはあらゆるステークホルダーと協働し、取水から排水に至る水の保全に継続的に取り組む(水を育み、大切に使い、水をキレイに還す)ことで、持続的な水利用を目指します。
目標
大塚グループは、事業活動におけるすべての環境負荷をゼロにするという2050年環境ビジョン「ネットゼロ」を掲げ、2028年までに水ストレス地域の事業拠点に対し、水利用の戦略立案を実施することと、工場の水管理プログラムをグローバル全拠点で展開するとして改訂しました。水の利用効率向上を進め、取水から排水に至る水の保全に継続的に取り組む(水をはぐくみ、大切に使い、水をキレイに還す)ことで持続的な水利用の実現に向けて活動しています。
水使用量削減に向けた取り組み
生産拠点における水リスク評価
グローバルに展開する大塚グループの多様なビジネスモデルの持続的成長には、地域ごとの環境リスクへの考慮も重要です。水資源については世界資源研究所(WRI)が開発した水リスク評価ツール「Aqueduct」で大塚グループの生産拠点を評価しており、Baseline Water Stress※の指標においては「Extremely High」に該当する拠点がアメリカ、インド、スペインの7工場であることがわかりました。
大塚グループの2022年の水使用量は18,500千m3で、そのうち水ストレスの高い地域の水の使用割合は5%、現時点において事業活動に影響を及ぼすリスクはないことを確認しています。引き続きこれらの工場におけるリスク詳細を現地子会社とともに精査し、さらなる調査(Phase2)を進めていきます。
- ※利用可能な水資源量に対して、人間や生態系の水需要量が不足している状態を意味する。水不足だけでなく、水質や水へのアクセスなども含まれる。
森林づくりと水源涵養※への取り組み
水を育み、大切に使い、水をキレイに還す取り組みの一環として、大塚グループでは森林の保全活動を行っています。グループ社員やその家族がボランティアとして参加し、植樹などの保護活動を通して森に親しみ、育む活動は豊かな自然や水資源を守り、持続可能な未来への取り組みのひとつです。
- ※水源涵養(すいげんかんよう)とは 森林に降った雨や雪などの降水は土壌に浸透し、地下水となってゆっくりと河川に流れ出ることで、洪水や渇水の緩和など、水源を育み保全すること
活動内容
【国内】
大塚グループは徳島県が主催する「とくしま森づくり事業」パートナーシップ協定を締結し、100ha以上の大規模でまとまった森林に中心に、毎年、植樹活動を行うなど、集中的に森づくりに取り組む活動に参加しています。
■徳島の森 徳島県との協働で森づくり
大塚製薬工場及び大鵬薬品が2010年、徳島県の地球温暖化対策推進条例に基づく「とくしま協働の森づくり事業」のパートナーシップ協定を締結し、この取り組みを拡大するかたちで現在大塚グループ8社※が協定を締結しています。
- ※大塚製薬工場、大塚製薬、大鵬薬品、大塚倉庫、大塚化学、大塚食品、大塚包装工業、大塚テクノ
【国外】
■PTウィダトラバクティ(インドネシア)パスルアン地域 流域保全活動
パスルアンリージェンシー地域における水源涵養活動に、PTウィダトラバクティの社員が活動に参加し、TuturのAndonosari村に6,080本の苗木を植える活動を行いました。