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社長メッセージ

「大塚だからできること」
「大塚にしかできないこと」を通して
社会への貢献と持続的な成長を実現します

代表取締役社長 兼 CEO 樋口達夫

大塚グループは“Otsuka-people creating new products for better health worldwide”という不変の企業理念のもと、「健康でありたい」という世界の人々が持つ共通の願いに応えるべく、革新的な製品の創出に向け日々努力しています。
「大塚だからできること」「大塚にしかできないこと」とは何かを常に自問自答し、社会に貢献していくことが我々の経営の基本です。そして、この取り組みの積み重ねこそが、サステナブルな社会の実現へもつながると信じています。社会環境のさらなる変化が予測される中、時代の潮流、濁流に流されないよう、ゆるぎない理念を礎として、我々はこれからも挑戦を続けてまいります。

Q1. 大塚グループとして、長期的にどのような姿を目指していますか?

ひと言で言えば、その時代や地域において望まれるヘルスケアに関するあらゆるニーズに対し、十分にサービスや製品が提供できる会社です。時代の流れが早い今、将来世界がどのような姿をしているか想像することはとても難しくなっています。環境問題、高齢化、人口問題、AI・テクノロジーの進化、感染症……。世界の人々の健康に貢献する、なくてはならない企業を今後も目指していくには、10年後、20年後に社会から望まれることを我々はその時々で常に先を見据えてイメージしていかなければなりません。
医療関連事業領域ではどのような貢献ができるでしょうか。高齢化が進む中、アルツハイマー型認知症やがんなどは世界的に大きな課題として残るでしょうし、COVID-19のようなパンデミックの感染症が今後も出てくるかもしれません。治療法のない遺伝性の希少疾患もまだ多く残されています。ニュートラシューティカルズ(NC)関連事業領域では、健康な人の健康維持・増進を外して考えることはできません。日々の生活を維持するためにどんなものが必要になるのか、病気にならないためには何が必要か。現在でも高齢化だけでなく、女性の社会的進出に伴うニーズも増えています。高い免疫力、質の高い睡眠、生活改善、快適な生活をサポートするものに加え、「働き方改革」に貢献することも必要になるでしょう。製品開発には相当の時間がかかります。そのため、10年後、20年後に思いを馳せ、仮説を立て、今から製品開発を進めていかなければなりません。

Q2. 長期的事業環境におけるリスクと機会について、どのようなことが考えられますか?

事業のみならず、あらゆる環境の変化こそが最も重要なリスクの一つであり、同時に機会でもあると考えています。リスクとなる変化というのは、地球温暖化に伴う気候変動や災害増加などの自然環境的なものから、地政学的、マクロ的な経済動向などがあります。例えば、人口構成の変化を一つの現象として捉えた時、それに対する対応を考えていかねばなりません。その要因がわかれば、対応策を考えることはできるはずです。それが我々の持っていない技術であれば、自社での開発のみならず、一方で積極的に外部から取り入れていくことも必要だと思っています。このことは、製品開発、テクノロジーの進化を伴うことになります。また事業展開地域の拡大や新たなパートナーとのアライアンスなどにも、一つひとつテーマを設定して多面的に取り組んでいきたいと思います。我々はこのような多様な変化に対応していくために、さらに一歩先を行く手を考えていく必要性も認識しています。そういった行動がまた新たな機会を生み出すと確信しています。
また、我々はトータルヘルスケア企業として、病気の診断・治癒だけでなく、健康な人の健康維持・増進にも貢献すべく活動を行っています。高齢化や医療の高度化がもたらす医療費の高騰は、日本のみならず世界的に深刻な課題となっていますが、トータルヘルスケアで課題解決を目指す我々にとって、医療関連事業の視点のみならず、ニュートラシューティカルズ関連事業の観点からは、機会としても捉えられます。多様な事業を有するからこそ、リスクを機会とすることもできるわけです。

Q3. 企業価値向上や持続的成長を実現するために必要となる要素は何ですか?

当社では、“Otsuka‐people creating new products for better health worldwide”という企業理念のもと、従前よりESGの観点も踏まえ、世界の人々の健康に貢献すべく事業活動を行ってきましたが、2019年5月に発表した第3次中期経営計画で、あらためてCSRミッションを公表しました。その中で、大塚グループのマテリアリティ(重要項目)を「社会(健康、人材、品質)」「環境(気候変動、資源共生、水資源)」「ガバナンス」と設定し、それぞれに対してテーマを持って取り組んでいます。
「社会」については、まず大事なのは人材です。持続的成長を成し遂げるため、経営コンセプトや企業文化の上に個人、チーム、組織としての能力(Capability)の向上が継続的に求められています。そのため、「社員の成長」は経営の重要課題だと認識しています。大塚ホールディングスでは、次世代の発展を支える人材育成を目的として、2016年に大塚グローバルアカデミーを開始し、大塚グループ社員を対象に、経営人材育成プログラム「Senior Leadership Program」と「Middle Leadership Program」を運営しており、2019年からは対象をグローバルにも拡大し、「Global Leadership Program」をスタートさせました。
各グループ会社でも人材育成に活発に取り組んでいます。例えば、大塚製薬では、社内外の課題を抽出し、チームに分かれて解決策を議論、最終的には会社への提案として解決策をまとめる自主勉強会「WING」を2009年から実施しています。大鵬薬品では、企業内大学「Global One Academy」を2016年に設立しました。
また、個の成長とともに、各々が元来有する個性である「多様性」も非常に重要だと考えています。大塚グループでは、国籍、人種、年齢、性別、障がいなどの垣根を越えた多様な人材の活躍がイノベーションやグローバル化をより促進するとの考えのもと、積極的にダイバーシティを推進しています。
「環境」については、サプライチェーンすべての段階で持続可能性を追求しており、2019年にはCO2フリー電力やコージェネレーションシステムの導入など、着実に取り組みを進めています。また、昨今深刻な課題となりつつある海洋プラスチックごみ問題に対しては、2030年目標を明確化したプラスチックステートメントを宣言し、グループ全体で取り組んでいく所存です。
「ガバナンス」については、2020年4月現在、社外取締役4名を含めた総勢13名の取締役、そして社外監査役3名を含めた総勢4名の監査役というガバナンス体制となっています。社外取締役においては、医薬福祉の分野での豊かな経験と見識をお持ちの松谷有希雄氏、経営者としての豊富な経験と医薬品事業における高い専門性をお持ちの関口康氏、経営者としての豊富な経験と食品業界における深奥な専門性をお持ちの青木芳久氏に加えて、本年より金融や市場への高い見識を有する三田万世氏に参画いただけることになりました。多様なご経験や知識を有する4名の社外取締役および9名の社内取締役により、さらなる活発な議論ができる実効性のあるガバナンス体制です。
そのほか、当社グループはグループ会社数が多いため、国内外の子会社管理も非常に重要な課題となっています。当社グループは、幅広い事業を展開しているため、各事業そのものに精通し、管理していくマネジメント機能を持つことが求められています。また、グローバル展開を支えるための経営基盤の整備として、シェアードサービスの拡大やプロキュアメント機能の最適化などの業務の標準化・効率化を進めるとともに、内部統制機能の強化などの規律ある経営実践に向けた取り組みを進めています。管理機能の向上は、今後、企業価値向上にも貢献していくと考えています。

Q4. サステナブルな社会の実現に貢献する、大塚グループの価値創造モデルについて教えてください。

大塚グループは、“Otsuka-people creating new products for better health worldwide”という企業理念のもと、大塚の経営の真髄である「流汗悟道」「実証」「創造性」を受け継ぎ、「大塚だからできること」「大塚にしかできないこと」を追求・実践することで、サステナブルな社会の実現への貢献と持続的な成長を実現していきます。
「大塚だからできること」は、大塚の強みです。すなわち、①ゆるぎない企業理念・経営の真髄の伝承と体現、②トータルヘルスケアを実現する独自のビジネスモデル、③独創性のあくなき追求、④社会課題起点型のグローバル展開、⑤粘り強いブランド育成力、⑥持続的な成長を実現する強固な財務・収益基盤です。
「大塚にしかできないこと」は、独自性を生み出す価値創造プロセスです。時代や環境の変化などから生まれるさまざまなニーズを予測し、ユニークかつ多様な事業をベースとして、蓄積された技術・サイエンスに新たなものを組み合わせることで価値創造へとつなげています。
これらの「強み」と「価値創造プロセス」は、価値創造モデルの実現に貢献します。世界のさまざまな課題やニーズに応える価値を創造し続け、大塚グループの目指す姿、世界の人々の健康に貢献する、なくてはならない企業へ、社会の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を実現していきます。

Q5. 大塚グループのさらなる発展のために欠かせないものは何ですか?

我々の立ち位置や追い求めるものを認識するため、「Strategy」「Culture」「Capability」について、常に自身に問いかける必要があります。
「Strategy」とは、まさに “Otsuka-people creating new products for better health worldwide”です。これは企業理念でもあり、また同時に企業戦略の根幹の考え方にもなっています。
常に挑戦し続け、イノベーションを生み出していくことを表しています。
「Culture」とは、「流汗悟道」「実証」「創造性」という創業者が遺した大きな3つのメッセージです。混迷の時代だからこそ、確固たる考え方をバックボーンに持つ会社は強いといわれます。変化を恐れず、新しいことに挑戦するのは、経営者個人ではなく、創業者のスピリットを持ち続けている、その時代時代の社員なのです。
そして、これらを実現するために、自分に足りないものがあれば、都度それを身につけていくことで、個人の能力「Capability」を高めていくことが必要不可欠です。

Q5. 大塚グループのさらなる発展のために欠かせないものは何ですか?

Q6. 全世界の社員の方々に理念や考えを浸透させるために、どのようなことをしていますか?

浸透のための効果的な方法は、事業が成就したら、それを社内で共有・認知することだと考えています。すなわち事実ベースで語ることです。抽象的な話をしても、実態が伴わなければ理念や考え方の共有はできません。例えば、ADPKD治療薬「サムスカ/ジンアーク*」は米国のフェーズⅢの実施に10年以上かかりましたが、2019年にはブランド全体の売上は10億ドルを超え、「エビリファイ」に次ぐブロックバスターとなりました。このような事実ベースの成果を説明することで、「やはり大塚はイノベーションを創出し、健康へ貢献している」という認識を持つことができるようになると思います。そのためには成果を出すことに注力することです。成果を通した理念と文化の浸透が今の大塚をつくり、これからの大塚をつくっていくことになると考えています。
大塚グループは、2021年に創業100周年を迎えます。国内はもちろん、国外のグループ会社においても、次の100年に向け、前述の理念や考え方の共有をさらに深化させていく機会にしていきます。

代表取締役社長 兼 CEO
樋口 達夫

  • * ジンアーク:海外製品名(米国:JYNARQUE、その他:JINARC)