事業概要
治療薬
Therapeutic drugs臨床栄養製品 等
Clinical nutrition診断薬
Diagnostics医療機器
Medical devices医薬品原末及び中間体
Bulk pharmaceuticals and intermediates
売上収益16,290億円※
事業利益3,906億円
※「セグメント間の内部売上収益又は振替高」を含む売上収益
大塚グループでは、「顕在化しているが満たされない医療上のニーズ」をテーマに、重点領域として精神・神経領域、がん・がんサポーティブケア領域、および循環器・腎領域に注力しています。さらに、消化器領域、眼科領域、診断薬、輸液事業、医療機器事業など多岐にわたる領域・事業に取り組むことにより、病気の診断から治療に至る包括的なヘルスケアサービスを提供しています。
医療関連事業における取り組み
精神・神経領域
高いポテンシャルを持つ開発品と製品群で精神・神経領域の世界トップクラスを狙う
統合失調症や双極性障害、大うつ病などの精神疾患に対し高いポテンシャルを持つ開発品と製品群を保有しています。例えば、アルツハイマー型認知症に伴うアジテーションに関して米国と日本*での承認取得に加え、心的外傷後ストレス障害(PTSD)や注意欠陥・多動性障害(ADHD)、大うつ病などに対する開発を進めています。世界的な高齢化に伴い、アルツハイマー型認知症の増加も想定され、この疾患に伴うアジテーションは認知症の方ご本人の生活の質(QOL)に影響するだけでなく、家族や介護者の負担となり、ご本人が家族と同居できず介護施設へ入居せざるを得ない要因となっています。
病気の原因やメカニズムが十分に解明されておらず、新薬の創出が極めて難しいため、満足な治療法が確立されていない精神・神経疾患も多く残されています。大塚グループは、1970年代から現在まで一貫して本領域の治療ニーズに貢献するべく、新しい創薬への挑戦を続けています。治療薬だけでなく、デジタル技術を活用した治療アプリやVRによる当事者のリカバリー支援プログラムなど、包括的な取り組みを通じて、当領域におけるリーディングカンパニーとして未解決のニーズに応えます。
* 日本の添付文書上の効能・効果は「アルツハイマー型認知症に伴う焦燥感、易刺激性、興奮に起因する、過活動又は攻撃的言動」
がん・がんサポーティブケア領域
独自の創薬基盤や新たな創薬技術・手法への取り組みによる事業価値最大化
大鵬薬品が早くから取り組んできたバイオケミカルモジュレーション創薬や、標的への特異的な共有結合が特徴のシステイノミクス創薬、アステックス社のフラグメント創薬*など、独自の創薬基盤技術が幅広いポートフォリオの構築を支えています。また、パートナー企業と連携し、アンメット・ニーズ解決のため開発のスピードアップを推進しています。さらに、コーポレートベンチャーキャピタルを通じて、有望なベンチャー企業との提携機会を探り、がん免疫療法を中心に開発パイプラインの拡充や革新的な創薬基盤技術の取得にも取り組んでいます。大塚製薬では外部との協業を軸に、将来を見据えた新しいモダリティとのシナジーを生み出す新規治療法の確立に挑戦しています。グループ各社が、それぞれの強みのある領域で培ってきたアセットを結集し、グローバル展開の強化と事業価値の拡大を進めています。
* ハイスループットスクリーニングで薬理活性を測定できないような小さな分子フラグメントと、疾患に関与する複雑な立体構造を持つ大きな分子の標的タンパク質との相互作用を明らかにすることで分子設計し、新規化合物を創り出す技術
循環器・腎領域
新規創薬技術や新規デバイスにより、ファースト・イン・クラスの製品を創出
循環器・腎領域では、自社創薬の強化に加え、腎領域にパイプラインを有するビステラ社の買収など、積極的な成長投資を進めています。常染色体優性多発性のう胞腎(ADPKD)の治療薬の展開に加え、IgA腎症の治療薬の開発も進めるなど、患者さんのQOLを著しく低下させる腎不全の原因となる疾患に対する取り組みを行っています。
また、医薬品と医療機器のノウハウを組み合わせた独創的なアプローチで、より身体に負担の少ないメディカルデバイスの開発を進めています。超音波腎デナベーションシステムは、2023年11月、生活習慣の改善や降圧薬による治療では十分な血圧管理ができない高血圧患者さんの新たな治療選択肢として、CEマーク*を取得、FDAより承認取得後、米国で販売を開始、日本では臨床開発中です。
* EUの法律で定められた安全性能基準を満たすことで、製品に表示することができる
研究開発品目一覧
大塚グループの研究開発品目一覧を紹介します。
主な研究開発拠点
大塚グループでは、国内外のグループの研究所とネットワークをくみ、病気の治癒に寄与し、健康をサポートする革新的な製品を研究、開発するために、グローバルな体制で取り組んでいます。

大塚製薬 徳島研究所
(第十研究所)大塚製薬 徳島研究所
(ハイゼットタワー)大阪創薬研究センター つくば研究センター