2021年8月20日(金)大阪府枚方市にて第6回OTSUKAまんがヘルシー文庫健康学習活用研修会をリモートで開催しました。枚方市内の小・中学校の教諭、養護教諭、栄養教諭を中心に70名の参加をいただき、OTSUKAまんがヘルシー文庫の学校現場における活用について情報交換を行いました。
基調講演として、大阪体育大学体育学部の小林博隆准教授に「子どもが熱中する保健学習・保健指導を考える~子どもの健康・体力・生活習慣の現状と課題を題材に~」と題してお話をいただきました。子どもたちの健康に関する現状をご自身の研究や興味深いトピックスをあげて説明され、どのような授業展開で子どもたちを惹きつけ深い学びにつなげていくか、常に参加者に話題を投げかけ巻き込みながらの進行は、演題の「熱中する保健学習」を実践されたご講演となりました。
次に大塚製薬のヘルシー文庫担当より1989年の創刊から30年以上継続しているOTSUKAまんがヘルシー文庫の活動と、学校における様々な活用状況を紹介しました。現在Webサイトに掲載している約100冊の電子ブックを閲覧する際に、学年別や教科、漫画家、関連キーワード、タイプ別の検索ができること、児童作品募集企画や学習指導要領対照表、活用事例、研修会についてどなたでも閲覧できることを紹介し、学校現場での指導に結びつくよう情報提供を行いました。
実践報告では、例年、前年開催地と本年開催地の学校から発表をいただいています。昨年は開催を1年延期したため、本年は枚方市の2校より発表いただきました。
大阪府枚方市立菅原小学校
学校経営のグランドデザインのひとつ「健やかな体の育成」に向けて「健康的な生活習慣の確立」に力をいれる菅原小学校では、「運動」「食事」「睡眠」が体にどのような影響を与えるのかに気づき、自分の生活に活かそうとする児童の姿を目指す活動にヘルシー文庫を活用します。6年生をメインに、学んだことのアウトプットとして「SUGAHARAまんがヘルシー文庫」作りを通して健康について自分の言葉でまとめ、他学年や保護者に発表し、日常に活かしていく取り組みを計画しています。
大阪府枚方市立藤阪小学校
「強い体から健やかな心へ~体育科を通して、子どもの『~たい』を大切にした授業づくり~」という校内研修テーマのもと、活動の柱のひとつとして、自分の体や運動に興味をもち知識を蓄えるための活動にヘルシー文庫を活用し、子どもたちの体力向上につなげていきます。5、6年生が健康について自分で興味のあるテーマをひとつ選んで自分なりにまとめる「新聞づくり」では、ヘルシー文庫を通して得た感想や気づきを記載し、それを新たな知識として蓄え活かす取り組みの紹介がありました。
実践報告後、参加の先生方には「学習への活用可能性について」のチームディスカッションを行っていただきました。ディスカッションに先立ち、「まんがの吹き出し部分をブランクにして子どもたちに意見を求める」などヘルシー文庫を健康学習や教科学習に役立てていただくアイデアを大塚側から提案した後、Web会議ツールを利用して少人数のチームに分かれて行いました。ディスカッション後の発表では、「まずは教員が文庫を知ること、そこから子どもたちへの活用を考えていきたい」「カラーのイラストや写真が多く、まんがのコマを教材に利用できる」「吹き出しに入るセリフを子どもたちが個々に考え、一同に共有して協議し理解を深める」などの意見が出されました。ヘルシー文庫を「いつ」「どのように」活用するかを検討し、「活用してみよう」という先生方の生き生きとした画面越しの笑顔をいただき、本年の研修会は閉会となりました。
来年も同様に研修会の開催を計画しております。今後も学校現場のご意見を通じて、さらに子どもたちの健康に役立つ活動の構築を目指してまいります。
日 時: | 2021年8月20日(金) 13:30~16:30 |
---|---|
主 催: | 公益財団法人日本学校保健会、大塚ホールディングス株式会社 |
後 援: | 枚方市教育委員会、大阪府教育委員会、一般社団法人大阪府医師会、一般社団法人枚方市医師会、大阪府学校保健会、枚方市学校保健会、大阪中学校体育連盟、枚方市中学校体育連盟 |
参加者: | 70名 |
主 題: | 「OTSUKAまんがヘルシー文庫の食育・健康教育への活用提案と推進」 |