大塚グループの軌跡
年代別/企業別沿革
大塚ホールディングス(株)設立
大塚製薬(株)、(株)大塚製薬工場、大鵬薬品工業(株)、大塚倉庫(株)、大塚化学(株)を直接の子会社として統括。
写真:代表取締役会長に就任した大塚明彦
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大塚ホールディングス(株) 上場
東京証券取引所市場第1部に上場。
写真:上場セレモニーで打鐘する代表取締役会長 大塚明彦
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大塚グループ設立90周年を迎える
2011年9月5日、大塚グループ設立90周年記念式典を大塚国際美術館にて挙行。
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大塚ホールディングス、「国連グローバル・コンパクト」へ参加
国連が提唱する、人権の保護、不当な労働の排除、環境への対応、腐敗の防止に関わる 10 の原則に賛同し署名。
「大塚グループ健康宣言」を制定
社員一人ひとりが心身ともに健康で、働きやすい職場環境づくりを目的とし、社員の健康に関する様々な取り組みを推進するために制定。
大塚ホールディングス「女性のエンパワーメント原則(WEPs)」へ署名
大塚ホールディングス「消費者志向自主宣言」を表明
大塚グループのシェアードサービス部門として大塚ビジネスサポート株式会社を設立
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令和元年度「なでしこ銘柄」に選定
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大塚グループISO14001統合認証を取得
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大塚製薬(株)設立
「将来の大塚グループの長男として」「自主技術の開発を主軸として開発を進める」ことを使命に設立された。患者さんの健康回復を図る医薬品事業、日々の健康維持・増進を願うニュートラシューティカルズ関連事業を両輪に世界で事業を展開。その企業理念‘Otsuka‐people creating new products for better health worldwide’は現在グループ理念となる。
「創」:今までにない製品・市場の「創出」を表現
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γ-オリザノール製剤「ハイゼット錠」発売
導入品ながら新効能の開発に成功、新薬事業が軌道に乗るまで大塚製薬の医薬品事業を支えた。
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徳島工場開設
イタリア・Lepetit社等より製品を導入し、自社医薬品の製造事業を開始。
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徳島工場内に研究室設置、新薬研究開始
自社初の治療薬研究所を徳島工場内に設立。
初期研究施設の前の記念植樹は40年の歳月を経て成長を続ける。
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タイ大塚製薬(株)設立、米国に駐在員事務所を開設
タイ大塚製薬(株)はグループ初の海外事業会社。日本で使用していたプラスティックボトル技術を当初より導入、基礎輸液から始め、各種臨床栄養製品を展開。
写真:米国駐在員事務所の入居ビル
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PT大塚インドネシア設立
PT大塚インドネシアの輸液製品は高い評価を受け、治療薬やメディカルデバイスを含め現在に至る成長を続ける。
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大塚製薬(株)、日本抗体研究所に資本参加
アダカラムなど難治性疾患治療システム機器や免疫関連診断・治療方法の検討を行う。2005年(株)JIMROに社名変更。現在大塚メディカルデバイス(株)の一員として、次世代の事業展開を図る。
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ユニオン技研(現大塚電子(株))大塚グループに参加
1970年、(株)ユニオン技研設立。1986年大塚電子(株)に社名変更。LED光源照明・液晶パネルなどの材料から完成品の光学検査・評価機器、医療分野の診断・検査機器を開発。
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イオン飲料「ポカリスエット」発売
1973年大塚明彦(現大塚ホールディングス会長)の「汗の飲料はできないのか」という発想により開発開始。国内輸液事業分野においてリーディングカンパニーであった大塚グループの強みを活かし、日常生活で汗をかくすべての場面で水分と電解質(イオン)を速やかに補給する飲料の開発を目指した。
日本でのイオン飲料分野に巨大な市場が存在することを実証。1995年国産飲料として大きく飛躍する。
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βブロッカー「ミケラン」、気管支拡張剤「メプチン」発売
1971年カルボスチリル核格第1号化合物(ミケラン)の特許出願より10年で二品目の発売にこぎつけ、新薬メーカーへの脱皮を果たす。
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中国大塚製薬有限公司設立
中国のいわゆる改革開放後、西側世界の医薬品企業としてはじめて参入。中国政府との対等出資合併企業として、社名に「中国」を冠する栄誉を得る。
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ポカリスエット香港・台湾で発売
バランス栄養食「カロリーメイト」発売
バランス栄養食として、新分野を切り拓く。濃厚流動食「ハイネックス‐R」をベースとし、5大栄養素をバランスよく含有。今日に至るまで当該分野でトップブランドを維持。
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ハイゼットタワー竣工
岡本太郎画伯の原画を陶板で表現、「いのち躍る」との命名を瀬戸内寂聴尼に受ける。主として毒性・代謝研究部門、スタッフ部門が入居。自社新薬出現前の大塚の医薬品事業を長く支えた導入品の名称を付与。
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佐賀研究所開設
ニュートラシューティカルズ関連研究の拠点として開設。平均的な栄養ではなく、運動などの生活スタイルや場面に応じた個々の栄養解明を目指す。
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米国リッジヴィンヤーズ Inc.に資本参加
米国カリフォルニア州にワイナリー(醸造所)と自社ブドウ畑を保有。天才醸造家ポール・ドレーパーの指揮のもと、世界最高峰のワインを安定的に生産。2006年同社のワインはフランス・ワインとの「パリ対決」を制し、世界一との評価を得る。
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韓国・東亜食品(現東亜大塚(株))に資本参加
1979年東亜製薬(株)の食品部門が独立して設立。「ポカリスエット」などに加え、「デミソーダ」など韓国向けの独自飲料を展開。 健康ブーム、スポーツブームで急成長。
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能力開発研究所開設
大塚の企業理念である「創造」を見えるかたちで示し、その理念に基づく人材開発を行う。会社の主要集会施設であり、また音楽行事などで地域に開放。
速水史朗氏制作「水に浮かぶ石」、ふじい忠一氏制作「曲がった巨大杉」、さらに野澤重雄氏設計の栽培システムによる「巨大なトマトの木」などのオブジェが来訪者に「創造性」への想いをかき立てる。
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米国ファーマバイトLLCに資本参加
1971年に米国カリフォルニア州で誕生したサプリメントメーカーに資本参加。現在同社の「ネイチャーメイド」は米国No.1ビタミンサプリメントブランドに成長。これらを日本に導入し、また「ソイジョイ(SOYJOY)」を日本から導出するなどニュートラシューティカルズ関連事業の国際化に貢献。
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抗血小板剤「プレタール錠」発売
末梢血管の血行障害である慢性動脈閉塞症の効能で発売、後に脳梗塞の再発抑制の効能を拡大。口腔内崩壊錠(OD錠)も開発した。
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食物センイ飲料「ファイブミニ」発売
不足しがちな食物センイを手軽に摂取できる飲料。1996年特定保健用食品として認定。
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肝不全用経口栄養剤「アミノレバンEN」発売
1984年に注射剤として肝性脳症に効果が認められていたアミノレバンの肝不全用経口栄養剤として開発に成功。
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徳島ワジキ工場開設
公園工場を標榜し敷地を地域住民に開放。毎年音楽祭を開催するなど地域との連携に注力。医薬品,ニュートラシューティカルズ関連製品を生産。
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大塚アメリカ Inc.、大塚アメリカファーマシューティカル Inc.設立
大塚アメリカ Inc.は大塚製薬のアメリカ事業の統括持株会社。大塚アメリカファーマシューティカルInc.は医薬品事業を担当。
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大津研究所開設
「肌の健康」を追求する健粧品(コスメディクス)*を開発するための拠点を開設。現在大津栄養研究所を併設。
*健粧品(Cosmedics):cosmetics(化粧品)+medicine(医薬品)
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胃潰瘍治療剤「ムコスタ錠」発売
1990年胃炎への適応も認められ、防御系薬剤のトップブランドへ。
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米国クリスタルガイザーウォーターカンパニーに資本参加
1994年よりCGロクサーヌ LLC・シャスタ工場製造の「クリスタルガイザー アルパインスプリングウォーター」を大塚ベバレジ(株)(現大塚食品(株))が日本に輸入・販売。
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「ザ・カルシウム」発売
牛乳と同程度のカルシウム吸収率をもつウエハース製品。一袋で600mgのカルシウムを含有。
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「エネルゲン」発売
持久運動時のエネルギー補給を目的としたスポーツドリンク。体脂肪をエネルギーとして効率よく利用しながら、スパート時に必要なエネルギー温存に着目して開発された。
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「ネイチャーメイド」日本で発売
米国のファーマバイト LLCのサプリメントを導入。「高品質のビタミン・ミネラルを手軽に購入できることができるサプリメント」というコンセプトを日本でも提案 。
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消化態経腸栄養剤「ツインライン」発売
消化態経腸栄養剤として雪印乳業と共同開発。
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大塚ファーマシューティカルヨーロッパ Ltd.設立
大塚製薬(株)のヨーロッパ医薬品事業統括会社。
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徳島板野工場開設
阿讃山脈の自然に抱かれ、徳島県の学習公園施設「あすたむらんど」や徳島ヴォルティスの本拠地近くに立地。環境との共存を追求。地域住民への環境学習会の場としても利用され、毎年のように環境関連の表彰を受けている。医薬品、大豆製品を生産。
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呼気検査薬「ユービット」発売
安定同位体尿素製剤。経口投与後の呼気検査により胃中のヘリコバクター・ピロリ菌の有無を短時間・非侵襲的に検査できる。検査機器UBiT-IR300も同時発売。
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滋賀県に大津栄養製品研究所を開設
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米国で抗精神病薬「ABILIFY」発売
ブリストル・マイヤーズ社と共同開発・販促。世界60カ国・地域で販売されるまで成長。大塚グループを代表する世界的な薬剤として評価を得る。
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大豆飲料「スゴイダイズ」発売
日本で初めて、オカラを取り除かずに大豆をまるごと使用。豆乳には含まれていない食物繊維をはじめ、大豆たんぱく、大豆イソフラボンが摂取可能。大豆本来の旨みを生かした濃厚な味わい。
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イーエヌ大塚製薬(株)設立
大塚製薬(株)、(株)大塚製薬工場、雪印乳業(株)の3社が合弁で設立。経腸栄養分野の経験を生かし、品質の確保、安定的な供給、さらに情報提供の充実に努める。医療食、高齢者食品などの新事業に取り組む。
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「アミノバリュー」発売
持久系の必須アミノ酸を含有し、運動等、活動時のシーンでの飲用に適したBCAA(分岐鎖アミノ酸)飲料。健康志向で増加するランナーなど運動実施者へ提案。
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大塚製薬研発(北京)有限公司設立
大塚製薬(株)の医薬品のアジア臨床開発の拠点として設立。
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大塚(中国)投資有限公司設立
上海に設立した大塚製薬(株)の中国事業統括会社。
特定保健用食品「賢者の食卓」発売
糖分の吸収を緩やかにし、食後の血糖値上昇を抑制。現在は糖分や脂肪の吸収を抑える特定保健用食品「賢者の食卓 ダブルサポート」として2012年から発売。
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健粧品「インナーシグナル」発売
薬用有効成分エナジーシグナルAMPの皮膚代謝促進作用を発見、製品化に成功。大塚製薬の健粧品(コスメディクス)第1弾。
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維維食品飲料股份有限公司に資本参加
中国の豆乳トップメーカー。各種技術、製品ノウハウの提供を含む業務提携を進め、中国における栄養製品事業の基盤強化を図る。翌年「ソイジョイ(SOYJOY)」を発売。
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大豆バー「SOYJOY」発売
小麦粉を使用せず、大豆をまるごと粉にして使用した生地に、様々な素材を加えて焼き上げた新しいタイプの栄養食品。大豆(Soy)が地球上の健康・環境問題の解決(solution)になると考え「Soylution」をテーマに開発された第1弾製品で、日米中から販売を開始し、現在は世界各国・地域で展開。
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大塚製薬コーポレートシンボルを制定
大きな「O」は頭上に広がる青空をイメージし、大塚製薬がお届けする幸せな生活空間。小さな「O」は、その幸せをサポートする大塚製薬(株)のエネルギー。翌年、大塚ホールディングス(株)の設立に伴いグループのコーポレートシンボルへ。
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男性用健粧品「UL・OS」発売
肌の健康を考える健粧品(コスメディクス)という大塚製薬独自の発想と技術から生まれた男性用スキンケアブランド。
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フランス・アルマ S.A.に資本参加
1998年設立のヨーロッパ・ミネラルウォーター事業大手。フランスのトップブランド「クリスタリン」などを製造販売。両社は「水の世紀」を見据えた事業展開を進める。
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米国で水利尿剤「サムスカ」発売
世界初の経口選択的バソプレシン(抗利尿ホルモン)V2-受容体拮抗剤「サムスカ」を世界に先駆け米国で発売。
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フランス・ニュートリション エ サンテ SASに資本参加
フランスを中心に欧州各国で事業を展開。小麦胚芽や大豆を利用した栄養製品を製造販売。欧州4カ国での「ソイジョイ(SOYJOY)」の販売も行う。
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バソプレシンV2-受容体拮抗剤「サムスカ」ヨーロッパで発売
抗てんかん薬「イーケプラ」発売
ユーシービージャパンと日本で共同発売し、てんかん治療においてトップブランドとなる。
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大豆炭酸飲料「SOYSH」発売
Soylutionのテーマのもと、炭酸のさわやかさで大豆特有の後味が気にならない大豆炭酸飲料を開発。世代を超えて大豆の普及を図る。
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ルンドベック社と中枢領域における事業提携契約を締結
大塚製薬の医療関連事業の中核となる中枢分野充実のため、デンマークのルンドベック社と中枢領域におけるグローバル・アライアンス契約を締結。
大塚製薬、事業所内保育園 「ビーンスターク保育園とくしま」 を開設
事業所内保育施設。ダイバーシティとワークライフバランスの実現を支援するため徳島に開設。2013年には、筑波に大鵬薬品「すくすく保育園」、2014年には「ビーンスターク保育園おおさか」を開設。
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はーとふる川内(株)設立
障がい者雇用特例子会社として設立。「自立・創造・実証・夢・愛情」をキーワードに、障がい者の働きやすい職場の創出を目指す。
ヘルシー大豆スナック「ソイカラ」発売
Soylutionのテーマのもと開発されたヘルシー大豆スナック。振るとカラカラ音が鳴り、楽しみながら大豆の栄養が摂れる。ノンフライでカロリーも抑えた。
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「ポカリスエット イオンウォーター」発売
「現代社会に適した軽やかな甘さとスッキリした後味」を求めて、6年の歳月をかけて開発した“もうひとつのポカリスエット”
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健康朝食「大麦生活」発売
大麦に豊富に含まれている、水溶性食物繊維、「大麦β-グルカン」に注目。3製品5アイテムを発売。
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米国で「ABILIFY MAINTENA(エビリファイメンテナ)」発売
「エビリファイ」の新剤形。月1回投与の持続性注射剤。統合失調症の効能・効果で発売。
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アステックス社に資本参加
アステックス社はフラグメント創薬のリーディングカンパニーとして知られ、米国カリフォルニアに臨床開発部門、英国ケンブリッジに創薬研究所を有する。大塚製薬は、がん領域のポートフォリオ拡充と中枢神経領域の創薬研究の強化を図る。
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「サムスカ」ADPKDの追加効能承認
のう胞が多数でき腎臓が大きくなる遺伝性の疾患である常染色体優性多発性のう胞腎(ADPKD)の進行を抑制する世界初の治療薬となる。
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大豆由来のエクオール含有製品「EQUELLE (エクエル)」発売
エクオールは、大豆イソフラボンの一つであるダイゼインから、腸内細菌の働きによって産生される代謝物。18年間の研究期間を経て発売。
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欧州・日本・韓国で抗結核薬「デルティバ錠」発売
世界において約50年ぶりの抗結核薬の新薬のひとつとして発売。日本では当時唯一の多剤耐性肺結核の薬剤となる。
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大塚製薬と大塚食品、大塚ウエルネスベンディング(株)設立
大塚製薬と大塚食品で自動販売機事業を行う新会社を設立。
米国アバニア社に資本参加
アバニア社は、世界初で唯一の情動調節障害治療薬「ニューデクスタ」を開発したバイオベンチャー企業。神経疾患領域への本格参入により中枢事業を拡大。
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米国で抗精神病薬「レキサルティ」発売
大塚製薬が創製した新規抗精神病薬であり、ドパミン、セロトニン受容体との高い親和性を持つ、SDAM(Serotonin Dopamine Activity Modulator)と呼ばれる独自の薬理作用を有する。成人の大うつ病(MDD)補助療法および成人の統合失調症の治療法として発売。
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「理研CDB-大塚製薬連携センター」を開設
理研多細胞システム形成研究センター(理研CDB)内に設立。両者が持つ独創的な研究を融合し、発生・再生学研究に基づく疾患メカニズムの探索と、創薬への応用をねらう。
白血病治療薬「アイクルシグ」発売
米国アリアド社が開発したチロシンキナーゼ阻害薬。慢性骨髄性白血病とフィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病に対する経口治療薬として国内発売。
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アケビア・セラピューティクスInc.とアメリカにおける腎性貧血治療薬の共同開発・共同販売契約を締結
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コンディショニング栄養食 「ボディメンテ ゼリー」 発売
大塚製薬の独自成分「乳酸菌B240」に加え、「BCAA+アルギニン」「ホエイタンパク」を組み合わせ、過酷なトレーニングによって崩れやすい体調を整える
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北米のデイヤフーズ社に資本参加
カナダにおけるプラントベース食品の高成長企業。植物由来の原料から作られる乳製品代替品、ドレッシング、デザートなどを展開。
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アメリカのニューロバンスInc.に資本参加
中枢神経領域のポートフォリオ拡大
イスラエルのテバファーマスーティカル・インダストリー社と片頭痛予防薬の日本におけるライセンス契約締結を発表
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アールファーム社とロシアおよび独立国家共同体における「デラマニド」の商業化に関するライセンス契約締結を発表
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ヴィアトリス社(旧マイラン社)と結核蔓延国における「デラマニド」の商業化に関するライセンス契約を締結
「エクエル」アメリカで発売
米国女性の健康をサポート
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「大塚ニュートラシューティカル(タイランド)株式会社」を設立
健康飲料・食品事業の新会社
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インフルエンザ診断キット「クイックナビ-Flu2」発売
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大塚製薬(シンガポール)株式会社を設立
医薬品販売のための現地法人
抗精神病薬「レキサルティ」日本で発売
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炭酸栄養ドリンク「オロナミンCドリンク」インドネシアで製造販売開始
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アメリカのビステラInc.に資本参加を発表
抗体プラットフォーム技術を獲得
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バソプレシンV2-受容体拮抗剤「ジンアーク(JYNARQUE)」米国初となるADPKD治療薬として販売承認を取得
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大塚ミャンマー株式会社を設立
健康飲料事業の新会社
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徳島美馬工場を開設
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アルコール依存症 飲酒量低減薬「セリンクロ」日本で発売
アルコール依存症における飲酒量低減薬
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「ポカリスエットのマーケティング」が日本マーケティング大賞グランプリを受賞
大塚ニュートラシューティカル メキシコ株式会社を設立
健康飲料事業の新会社
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大塚製薬(マレーシア)株式会社を設立
医薬品販売のための現地法人を設立
大塚製薬工業部として設立
徳島県鳴門市の(株)大塚製薬工場に残る最初の事務所兼研究室。塩田残渣(にがり)より局方炭酸マグネシウムの製造販売を開始。
1940年大塚製薬工場に改称。
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各種注射液の製造販売開始
終戦時、医薬品分野に参入。局方注射液のリンゲル液、ロック液、さらに塩化ナトリウム注、塩化カルシウム注、臭化カルシウム注の製造許可を得る。
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7%重曹注「メイロン静注」発売
アシドーシス治療薬7%重曹注。初期ヒット製品のひとつ。
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抗結核薬「ヒドラジットオーツカ」発売
イソニコチン酸ヒドラジッド(略称INAH)の医薬品化に成功、大塚化学製ヒドラジンなどの原料により自社生産した。
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家庭用殺菌消毒剤「オロナイン軟膏」発売
家庭用殺菌消毒剤。大塚グループ初のOTC医薬品。アメリカ・オロナイトケミカル社より原料を導入、徳島大学と共同で開発に成功。当時珍しかった宣伝カーの利用や大規模サンプリング、ダイレクトメールなど画期的なマーケティング手法をとりいれ、また製剤改良も続けながらロングセラーとなる。
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必須アミノ酸注射液「パンアミン」、高張必須アミノ酸注射液「パンアミンS」発売
低栄養時のアミノ酸補給として発売。輸液事業基礎の成長を支える。
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「KN補液シリーズ(電解質輸液)」発売
KN補液シリーズ(電解質輸液)を発売、維持輸液として確固たる地位を築く。
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乳酸リンゲル液「ラクテック注」発売
日本の細胞外液補充液の主流となる。
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点滴注射用にプラスチックボトル導入
日本初となる輸液用プラスチックボトルを製造。当初スイス・ハウスマン社よりポリエチレン容器を導入したが透明度が低く、アメリカ・ハーキュレス社のポリプロピレン製品を再導入。
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二糖類点滴注射液「マルトス輸液 10%」発売
日本初の二糖類点滴注射液。
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釧路工場開設
釧路市郊外の音別町に立地し、関東以北に点滴注射液を供給する目的で建設された。
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マルトース加乳酸リンゲル液「ポタコールR輸液」発売
マルトース加乳酸リンゲル液、糖加乳酸リンゲル液として主流となる。
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ブドウ糖加アミノ酸輸液「プラスアミノ」発売
日本初のブドウ糖とアミノ酸を1剤化した当時としては画期的な輸液。
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肝障害時の肝性脳症改善輸液「アミノレバン点滴静注」発売
肝障害時の肝性脳症改善輸液。病態別輸液の先駆けとなる。
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大塚テクノ(株)設立
本社・工場は徳島県に立地。医療用プラスチック容器部材、精密成型品の製造販売を行う。
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高カロリー輸液用糖電解質液「トリパレン輸液」発売
複合糖(GFX)配合の高カロリー輸液用糖電解質液。
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総合アミノ酸製剤「アミパレン輸液」発売
新アミノ酸組成TEO基準処方の総合アミノ酸製剤。「トリパレン」との組み合わせで展開。
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松茂工場開設
プラスチック入り注射薬、各種ソフトバッグ入り輸液、世界初のダブルバッグタイプの抗生剤溶解投与無菌調整キット製品等を製造。
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高カロリーダブルバッグ製剤「アミノトリパ輸液」発売
「トリパレン」と「アミパレン」を組み合わせ、無菌的に調製可能にしたダブルバッグ製剤を開発。調製時間の短縮を実現。
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末梢用ダブルバッグ製剤糖・電解質・アミノ酸輸液「アミノフリード輸液」発売
末梢用の糖電解質アミノ酸液では日本初のダブルバッグ製剤。
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腎不全用アミノ酸注射液「キドミン輸液」発売
従来の製剤を向上させた腎不全用アミノ酸注射液を開発。輸液では数少ない製剤特許を取得。
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抗生剤キット製剤「セファゾリンNa点滴静注用1gバッグ『オーツカ』」発売
粉末状の抗生物質と溶解液を別室に保存し、使用時にはワンプッシュで瞬間的に混合できる。現場の取り扱い、保存そして廃棄のしやすさに配慮。
抗生剤と生理食塩液を二層に分け、ワンプッシュで溶解できる世界初の抗生剤キット製剤。
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半消化態経腸栄養剤「ラコール」発売
日本人に合った経腸栄養剤として雪印乳業と共同開発。
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1%ブドウ糖加酢酸リンゲル液「フィジオ140輸液」発売
新しい概念の細胞外液補充液。
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富山工場開設
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経口補水液「OS-1」発売
軽中度の脱水状態の方の水・電解質を補給・維持するのに適した病者用食品。2005年より全国発売。
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イーエヌ大塚製薬(株)設立
大塚製薬(株)、(株)大塚製薬工場、雪印乳業(株)の3社が合弁で設立。経腸栄養分野の経験を生かし、品質の確保、安定的な供給、さらに情報提供の充実に努める。医療食、高齢者食品などの新事業に取り組む。
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高カロリー輸液用糖・電解質・アミノ酸・
総合ビタミン液トリプルバッグ製剤「ネオパレン輸液」発売
日本初のトリプルバッグ製剤。
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ビタミンB1配合糖加電解質・アミノ酸液「ビーフリード輸液」発売
「アミノフリード」の後継として、糖代謝で必須のビタミンB1を配合。末梢栄養輸液として主流となる。
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「アートセレブ脳脊髄手術用洗浄灌流液」発売
世界初の脳脊髄手術用洗浄灌流液。
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高カロリー輸液用糖・電解質・アミノ酸・総合ビタミン・微量元素液「エルネオパ輸液」発売
世界初の高カロリー輸液用糖電解質アミノ酸総合ビタミン微量元素液。TPN製剤の頂点に立つ4室製剤。
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輸液情報センター開館
輸液事業の変遷を展示。学術製品情報の調査機関、輸液療法研修施設でもある。
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重炭酸リンゲル液「ビカネイト輸液」発売
従来、配合が容易でなかった重炭酸を配合した重炭酸リンゲル液。
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イーエヌ大塚製薬、「あいーと」発売
摂食回復支援食。特殊技術により食材・料理の形状・風味をそのままに、やわらかく仕上げた食品。
「リン酸Na補正液」発売
医療事故防止に配慮したリン酸補正液。
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経腸栄養剤(経管・経口両用)「ラコールNF配合経腸用液」、消化態経腸栄養剤「ツインラインNF配合経腸用液」発売
ワルファリンを併用されている患者さんに配慮し、経腸栄養剤「ツインライン配合経腸用液」「ラコール配合経腸用液」のフィトナジオン(ビタミンK1)含有量を調整した製品。
「ボルベン輸液6%」発売
循環血液量の維持に適した代用血漿剤。
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クラリス大塚(株)に資本参加
インドにおける輸液事業展開を目的に、インドの輸液および医薬品製造・販売大手のクラリス・ライフサイエンシズ社が新設する輸液事業会社に三井物産と共同で資本参加することで合意。
濃厚流動食品「ハイネイーゲル」発売
本品は液体だが、pHの低下によりゲル状に物性が変化する濃厚流動食品。
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ポビドンヨード液10%消毒用 アプリケータ「オーツカ」10mL・25mL発売
米国の医療機関では一般的に使用されている消毒用アプリケータ(塗布器)を独自の技術で改良し、消毒剤と塗布器を一体化した日本初となるアプリケータ型の消毒剤。
経腸栄養剤「ラコールNF配合経腸用半固形剤」発売
ラコールNF配合経腸用半固形剤は、経腸栄養剤では日本初の半固形剤。
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咀嚼(そしゃく)開始食品「プロセスリード」発売
咀嚼(噛むこと)により容易に飲み込みやすい大きさや形の食塊になり、経口摂取をサポートする咀嚼開始食品。
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エジプト大塚製薬株式会社、アテコ・ファーマ・エジプト社を買収
エジプトの輸液製造販売会社の「アテコ・ファーマ・エジプト」を子会社化。新会社名は「大塚アテコ・ファーマ・エジプト」。
外皮用殺菌消毒剤「オラネジン消毒液1.5%」「オラネジン液1.5%消毒用アプリケータ」発売
オラネキシジングルコン酸塩を有効成分とする新規ビグアナイド系殺菌消毒薬であり、日本で50数年ぶりとなる新規外皮用殺菌消毒剤。
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高カロリー輸液用糖・電解質・アミノ酸・総合ビタミン・微量元素液「エルネオパNF1号・2号輸液」発売
「エルネオパ1号輸液、エルネオパ2号輸液」の栄養成分を、海外で広く使用実績のあるFDA(米国食品医薬品局)処方などを参考に見直し、新しい組成(New Formula)の新製品として発売。
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カラダづくりサポート飲料「リハデイズ」発売
運動やリハビリテーションに必要な栄養を考えたカラダづくりサポート飲料。
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経腸栄養剤(経口・経管両用)「イノラス配合経腸用液」発売
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細胞懸濁保存液「セルストアS」、細胞洗浄保存液「セルストアW」発売
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濃厚流動食品「ハイネイーゲルLC」発売
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口腔ケア用ジェル(薬用歯みがき)「ヒノーラ」(医薬部外品)、口腔湿潤ジェル「ヒノーラうるおいジェル」(口腔化粧品)発売
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自然開口向け内視鏡用視野確保ゲル「ビスコクリア」発売
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アミノ酸・糖・電解質・脂肪・水溶性ビタミン液「エネフリード輸液」発売
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大鵬薬品工業(株)設立
中国の思想家、荘子が書いた「逍遥遊」の一節に「ひと羽ばたき三千里の鵬がいた」と記されている。これが社名の由来である。全国49代理店の出資により設立。
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組織呼吸賦活剤「ソルコセリル注」発売
スイスより導入した組織呼吸賦活剤。当初は消化性潰瘍治療薬、さらに脳血管障害や皮膚潰瘍にも使用され現在に至る。
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滋養強壮剤「チオビタ・ドリンク」発売
当時の強肝剤ブームの中で誕生した滋養強壮剤。大鵬初のOTC医薬品となる。
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生薬製剤「大鵬胃腸内服液」発売
アンプル剤として人気を博す。改良を重ね、後の「ソルマック」となり、現在では液体胃腸薬のトップブランドとなる。
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鹿茸製剤「パントクリン注」発売
旧ソビエト連邦より本態性低血圧治療剤として導入、後にムチウチ症の不定愁訴改善剤として脚光をあびた。
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初の自社研究棟完成
大塚製薬工場本社(鳴門)敷地内に完成。
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第七工場(凍結乾燥製剤工場)を完成
徳島県の今切工業団地内に自社工場を完成。
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抗悪性腫瘍剤「フトラフール」発売
がん治療に「術後補助化学療法」という新領域を創造し分野を切り拓く。経口剤の投入により抗がん剤の外来治療も可能性となった。
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生薬配合胃腸薬「ソルマック」発売
生薬配合胃腸薬。二日酔いのむかつきに効く液体の胃腸薬をアピール。
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徳島にGLP適合の研究施設完成
開発研究所・安全性研究所が完成。
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抗悪性腫瘍剤「ユーエフティ」発売
バイオケミカルモジュレーションの理論により初めて製剤化。
「フトラフール」より、さらに効果・安全性の高い抗腫瘍効果を求めて研究開発された後継薬剤。
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児玉研究所開設
埼玉県児玉市に合成と創薬を研究する拠点として開設。
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カナダにシンファー研究所新設
カナダ・アルバータ州に初の海外研究施設を新設。βラクタマーゼ阻害剤・消炎鎮痛剤を研究。
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経皮吸収型・心疾患治療剤「ヘルツァー」発売
ニトログリセリン・外用テープ製剤。
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大塚グループ研修センター、創薬センター、電算センターを開設
埼玉県飯能市に大塚グループ研修施設を兼ねて開設。
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尿失禁・頻尿治療剤「バップフォー錠」発売
尿失禁・頻尿治療剤。泌尿器領域に参入。
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抗悪性腫瘍剤「ティーエスワンカプセル」発売
厚生省の優先審査により胃癌への効能が認められ、2010年より進行・再発胃癌の標準治療剤となる。
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生薬製剤/軽い尿漏れ・頻尿用薬「ハルンケア内服液」発売
軽い尿もれ・頻尿の緩和を訴求する生薬OTC製剤。
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大鵬ファーマUSA Inc.設立
欧米のがん治療薬事業の拠点として米国ニュージャージー州に設立。
還元型葉酸製剤「ユーゼル錠」発売
結腸・直腸癌に対しユーエフティとの併用で抗腫瘍効果を増強。
この併用療法は標準化学療法の中で経口投与可能な治療法として2005年6月「大腸癌治療ガイドライン」に掲載された。
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つくば研究センター設置
飯能研究所と統合し、探索研究と前臨床研究を担う。
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5-HT3受容体拮抗剤制吐剤「アロキシ」発売
急性および遅発性の悪心嘔吐に効果を発揮する血中半減期が約40時間の制吐剤。
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抗悪性腫瘍剤「アブラキサン」発売
新規パクリタキセル製剤として乳癌に適用。
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大塚製薬、事業所内保育園 「ビーンスターク保育園とくしま」 を開設
事業所内保育施設。ダイバーシティとワークライフバランスの実現を支援するため徳島に開設。2013年には、筑波に大鵬薬品「すくすく保育園」、2014年には「ビーンスターク保育園おおさか」を開設。
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北島工場竣工
グローバル製品の製造拠点として竣工。
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抗悪性腫瘍剤「ロンサーフ配合錠T15・T20」」発売
大鵬薬品創製の経口ヌクレオシド系抗悪性腫瘍剤。「治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌(標準的な治療が困難な場合に限る)」を効能・効果として発売。
米国で「LONSURF」発売
経口ヌクレオシド系抗悪性腫瘍剤。大鵬として米国FDAの承認を取得した初の製品となる。
健胃清涼剤「ソルマック5」発売
ソルマックシリーズでは初となる食前服用タイプを発売。
米国にTAIHO VENTURES, LLCを設立
オンコロジー領域において革新的な新薬の研究開発等を行う国内外の有望ベンチャー企業へ出資を行い、協業を加速。
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経口アレルギー性疾患治療薬「ビラノア錠20mg」発売
海外では「アレルギー性鼻炎、蕁麻疹」の効能・効果で100以上の国・地域で承認されている※。Meiji Seikaファルマと国内共同販売。
※大鵬薬品は日本における開発販売権を保有
香港で「Tiovita3000」発売
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「LONSURF」がヨーロッパで承認取得
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カナダにTAIHO PHARMA CANADA, INC.を設立
「LONSURF」カナダで販売承認取得
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大鵬イノベーションズ合同会社を設立
スイスにTAIHO ONCOLOGY EUROPE GMBHを設立
大塚倉庫(株)設立
大塚グループ中心に倉庫業、運送業を展開。
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長浜紙器(株)(現大塚包装工業(株))に大塚倉庫(株)が資本参加
1912年、長浜紙函店として設立。1978年大塚包装工業(株)に社名変更。商品をより一層魅力的に見せるための企画力と安定品質のパッケージを提供できる包装メーカーとして活動。
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大塚倉庫、他社との共同物流を積極化
大塚グループの製品を主軸に医薬品、飲料・食品、日用品の物流を他企業の製品と組み合わせ、「共通プラットフォーム」を構築する。
大塚倉庫、ロジスティクス大賞 経営革新賞 受賞
大塚倉庫の強みである「共通プラットフォーム」構築への取り組みのプロセスとその成果を評価され、公益社団法人日本ロジスティクスシステム協会より受賞。
大塚倉庫、ID倉庫導入
過去実績データからImportant Data(ID)を導き最適なアルゴリズムを設定して最適な作業計画を策定。2015年にはID運輸も導入。
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大塚倉庫 ロジスティクス大賞受賞
物流業界が抱えるドライバー不足・トラック不足を解消する仕組みを構築したことが評価され、公益社団法人日本ロジスティクスシステム協会より受賞。2016年も受賞し、2年連続受賞となる。
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大塚倉庫、初の医薬品専用倉庫「西日本ロジスティクスセンター」完成
より強固な医薬品安定供給体制構築のため、BCP対応拠点を稼働。
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大塚化学薬品(株)設立
大塚製薬工場の化学原料部門を分離。以後、発泡剤などのヒドラジン関連事業、医薬品中間原料などのファインケミカル事業、さらにチタン酸化合物やエンジニアリングプラスチックス複合材を扱う材料事業などを展開。
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高分子重合触媒「AIBN」発売
高分子重合触媒。アゾイソブチロニトリル「AIBN」は初の国際化に成功。現在では後継製品が炭素繊維製造にも利用されている。
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発泡剤「ユニフォームAZ」発売
ヒドラジンの誘導体である樹脂発泡剤。合成樹脂やゴムに利用し、素材の断熱性、遮音性、柔軟性、装飾性などを向上させ軽量化にも有用。各種工業用品、土木建材、農業水産用品さらにスポーツ用品や日用雑貨にいたる幅広い分野で利用されている。
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炭酸栄養ドリンク「オロナミンC」発売
炭酸飲料であったため医薬部外品として薬局ルートで販売できず、一般の小売店など大塚独自の販売ルートを開拓した。2011年、累計販売本数300億本を達成した国民的ロングセラー製品。
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今切工場開設
徳島市川内町の今切工業団地に、ヒドラジン製造プラントとボンカレー工場を建設。
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防錆剤「シャダン」発売
鋼板スキンパス剤、鉄道ディーゼルカー冷却液などに利用。
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大塚オーミ陶業(株)設立
美術用巨大陶板や各種セラミック素材を独自技術により製造販売。
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香料調和剤「マルトール」発売
香料の各成分の調和(混合)を助ける食品添加物。甘い香料を使用する多くの飲食料に含まれている。世界初の有機溶媒中の電解有機合成技術の産業化に成功した。ファインケミカル事業を切り拓いた製品。
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チタン酸カリウム繊維「ティスモ」発売
大塚化学一連のチタン酸カリウム素材第1号。高強度、高剛性、高アスペクト比といった数々の特長を有し、当初は高級自動車のバンパーなどに、その後はブレーキディスクや樹脂などとの複合素材の原料として利用されている。
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機能性樹脂複合材料「ポチコン」発売
独自技術により樹脂に微小繊維状のチタン酸カリウム「ティスモ」の複合化に成功。樹脂の弱点であった加工精度を大幅に改善し微小歯車などには不可欠の材料となる。
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韓国大塚(株)(現KOC(株))設立
水加ヒドラジンの製造販売を行う。大塚化学(株)、初の海外製造販売拠点となる。同社はその後1989年スペイン・へブロン社への資本参加など海外展開を推進。
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大塚ベバレジ(株)設立
「ジャワティ」などを発売。ネスレ日本(株)と提携し、グループの嗜好品飲料事業を推進。後年大塚食品(株)と合併。
抗生物質中間体「GCLE」発売
ファインケミカル事業における医薬品中間体製造中核製品。このセファロスポリン系抗生物質中間体をペニシリンの骨格変換により製造することに世界で初めて成功。
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タゾバクタム「YTR830H 」原体生産開始
βラクタマーゼ阻害剤のGMPバルク大量生産を実現。薬剤は現在大塚グループ外に譲渡。世界初のコンピュータ制御によるGMPプラント。
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(株)アグリベスト設立
最新の栽培技術で高品質のフルーツトマトなどの作物を生産・提供。
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鱗片状チタン酸カリウム素材「テラセス」生産開始
ブレーキパッド用原料として鱗片状チタン酸カリウム素材を開発。
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エムジーシー大塚ケミカル(株)設立
大塚化学(株)と三菱ガス化学(株)がヒドラジン事業を独立し設立した「水加ヒドラジン」の事業会社。
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張家港大塚化学有限公司設立
中国・江蘇省に設立。鱗片状チタン酸塩素材「テラセス」や複合樹脂素材を製造販売。
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伊藤ライフサイエンス(株)(現ILS(株))を買収
ペプチド事業、医薬品事業、機能性食品事業を展開。
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大塚オーミ陶業、キトラ古墳壁画等の複製等業務を開始
文化庁より「陶板によるキトラ古墳壁画等の複製等業務」の依頼を受け、製作を開始
機能性ポリマー「TERPLUS」発売
リビングラジカル重合法「TERP法」を用いた機能性ポリマー。分散剤・粘着剤用途等に使用。
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キャパシタ用電解液「Q-CHARGE」発売
電気二重層キャパシタ用電解液。産業機器分野等・自動車用途等に使用。
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大塚化学 Otsuka Chemical America, Inc. 設立
大塚化学の北米・南米統括拠点。
大塚化学、東山フィルム(株)を買収
東山フイルムのコーティング技術に大塚化学のリビングラジカル重合技術による樹脂“TERPLUS”を活かした素材技術を粘着剤等に活かすことで、製品の高品質化・高付加価値化を実現し、現経営陣とともに、経営基盤の更なる強化を目指す。
大塚製薬と大塚食品、大塚ウエルネスベンディング(株)設立
大塚製薬と大塚食品で自動販売機事業を行う新会社を設立。
大塚化学(上海)有限公司設立
大塚化学及び張家港大塚化学の製品を中国国内で販売。
大塚ケミカルインディアPvt. Ltd.(インド)のGCLEプラントを増設
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ペプチド事業を吸収分割
アステラス製薬よりセフィキシム事業の一部を承継
神奈川県藤沢市に湘南ラボを設立
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大塚食品工業(株)設立
シービーシー食品工業(株)に資本参加し、大塚食品工業(株)としてスタート。
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「ボンカレー」発売
海外雑誌に掲載された軍隊の携行食品にヒントを得て、世界初の市販用レトルト食品を開発。当初、半透明パウチに収納し阪神地区で先行発売。翌年、アルミ製のパウチに変更して全国発売。各種レトルト食品の先駆けとなる。
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「ボンカレーゴールド」発売
日本人の嗜好の変化を考慮し、香辛料やフルーツを贅沢に使った新商品として発売。
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釧路工場開設
(株)大塚製薬工場の釧路工場に隣接し、豊かな自然と良質の水に恵まれた環境の中で、自社製品や「オロナミンC」「ポカリスエット」などグループ各社製品を委託生産。
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琵琶湖研究所開設
「美味・安全・安心・健康」をテーマとした商品開発を目指した研究所。
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ドリンクシャーベ「シャーベ」発売
凍らせて牛乳と混ぜるシャーベット状のデザート。「新しい驚き」を訴求。
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タレと麺を分離梱包「アルキメンデス」発売
乾燥麺とソースを別々にパッケージ。画期的な商品形態と味で話題を呼ぶ。
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滋賀工場開設
各種自社製品および「ポカリスエット」などグループ製品を生産。
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「マイクロマジック」発売
電子レンジで加熱してもカリッと揚がる特殊製法のフライドポテト。
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大塚ベバレジ(株)設立
「ジャワティ」などを発売。ネスレ日本(株)と提携し、グループの嗜好品飲料事業を推進。後年大塚食品(株)と合併。
大塚ベバレジ(株)、「シンビーノ ジャワティ ストレート」発売
大塚製薬(株)、大塚食品(株)、大塚化学(株)のグループ3社は、嗜好性飲料や食品市場への本格参入を目指して大塚ベバレジ(株)(現在、大塚食品(株)と合併)を設立。同年、インドネシアの茶葉を使った本格的な無糖茶飲料「シンビーノ ジャワティ ストレート」を発売。
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「フォーティーズ」シリーズ発売
「からだに必要なものを入れ、余分なものを除く」というコンセプトで、自社開発の大豆肉や大豆オリゴ糖酢などを使用し、年齢による身体の変化を考慮した食事を提案。
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リッジワインを日本で発売
1986年、大塚製薬(株)が米国カリフォルニア州を代表する名門ワイナリー、リッジヴィンヤーズ Inc.へ資本参加。日本国内では1991年、付加価値向上を目指し、大塚食品(株)が販売開始。
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「あ!あれたべよ」発売
マイクロウエーブ製法により、カレーとごはんが同時に電子レンジで温められる画期的商品。
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「クリスタルガイザー500ml」発売
米国カリフォルニア州のマウント・シャスタを源泉とする日本人の味覚にあった軟水のミネラルウォーター。
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微炭酸ビタミン飲料「マッチ」発売
ビタミンとミネラルがほど良く調和した微炭酸飲料。炭酸の刺激がやさしく、ほど良い甘さで後味すっきり。
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「マンナンヒカリ」発売
こんにゃく精粉等からできた米粒状の食品。ご飯に混ぜて、カロリー調整と食物繊維が摂取できる。1998年発売の「マンナン小町」を改称。
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乾燥野菜素材「e.v.野菜」発売
ソフトフリーズ製法による新しい冷凍野菜。
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進化した「ボンカレー」発売
箱ごと電子レンジで2分加熱する進化した「ボンカレー」。
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上海大塚食品有限公司設立
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「クリスタルガイザースパークリングレモン」発売
天然ミネラルウォーターを使用したノンカロリーのスパークリングウォーター。
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料亭の味をご家庭で「銀座ろくさん亭」
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食べるキレイの十穀がゆ「ReSOLA」発売
「食べるキレイをはじめよう」をコンセプトに雑穀を中心とした自然素材を手軽に食生活へ取り入れることを目指した商品。
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大塚チルド食品(株)設立
大塚グループのチルド事業を集約。
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「ボンカレーネオ」発売
国産素材を使用し、手間ひまかけて作った愛情たっぷりのおいしさ。箱ごと電子レンジで加熱2分の進化したボンカレー。
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「マイサイズ」発売
食事にもサイズがあっていいというコンセプトのもと開発。カロリーも量も控えめな「食事のサイズが見える」レトルト食品。
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「ボンカレーゴールド」発売
発売45年目のボンカレーは、箱ごと電子レンジ調理に進化。電子レンジ調理だから、「簡単・便利」「スパイス本来の香りを引き出しおいしい」「安全・安心でエコ」な新時代のレトルト食品。
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「しぜん食感 CHiA」シリーズ発売
「しぜん食 感 」シリーズ第 2 弾。少量で様々な栄養素を豊富に含み、古代アステカの王様 が独占していた貴重な食材であるチアシードを配合。
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「ベリーマッチ」発売
ビタミン炭 酸 飲 料 『マッチ』の新 ラインアップ。ストロベリー・ラズベリー・ブルーベリー・クランベリー・カシスの 5 種 類 のベリーをミックス。
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レトルト食品「マイサイズ いいね!プラス 塩分が気になる方の中華丼・たんぱく質を摂りたい方のそぼろ親子丼・糖質が気になる方の欧風カレー」発売
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Otsuka Foods India Private Limited を設立
大豆ミート「ゼロミート ハンバーグ」発売
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ボンカレー50周年。
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上海奥兹凯検測技術有限公司を設立
発売当時の懐かしの味わいはそのままに野菜やお肉をボリュームアップ「元祖ボンカレー」発売
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大塚メディカルデバイス(株)設立
大塚グループの医療機器事業を推進。
(株)JIMROに資本参加
大塚メディカルデバイス設立と同時に(株)JIMROが同社の傘下となる。
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KiSCO (株)に資本参加
インプラント素材を中心とする医療機器会社
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MicroPort Scientific Corporationによる Wright Medical Group Inc.の人工関節事業部門の買収を支援
(株)リリアム大塚設立
泌尿器科領域における革新的医療機器の創出を目指し設立。
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KiSCO (株)がオルソリバース(株)と綿形状人工骨 の販売に関する国内独占販売契約を締結
ORTHOREBIRTH 株式会社(オルソリバース(株))と世界初の綿形状人工骨「ReBOSSIS(レボシス)」の販売に関し国内独占販売契約を締結
(株)JIMROが(株)Biomedical Solutionsに資本参加
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ReCor Medical Inc.を完全子会社化
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(株)Biomedical Solutionsの脳血管内治療デバイス「Tron FX 血栓除去デバイス」が製造販売承認を取得
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イギリスのVeryan Medical Ltd.を買収
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「超音波腎デナベーション(RDN)治療デバイス」米国FDAによるブレークスルーデバイス指定を取得
末梢動脈ステント「BioMimics 3D」が国内販売承認を取得
末梢動脈ステント「BioMimics 3D」を国内で販売開始
KiSCO(株)の脊椎および外傷領域事業を帝人ナカシマメディカル(株)に包括承継
大塚国際美術館設立
大塚グループ設立75周年記念事業として世界唯一の陶板名画美術館を開館。全長4キロの鑑賞コースに1000点あまりの西洋名画、建物内部の美術装飾を原寸大で再現、音楽会、学会、美術教育や歌舞伎公演など各種社会文化活動の拠点としても活動。
パキスタン・ペシャワール市にアフガン難民向け診療所設立
大塚グループのアジア・アラブ地区各社がパキスタン・ペシャワール市にアフガン難民向け無料診療所を開設。
アース製薬、東京証券取引所市場第二部に上場
翌2006年には市場第一部銘柄指定となる。
徳島ヴォルティス、J1リーグに昇格
大塚グループが支援する徳島ヴォルティスは2004年に設立。2005年からJ2リーグに参戦以来、10年目となる2014年シーズンから待望のJ1リーグ昇格が決定。
徳島ヴォルティス、J1リーグ昇格(7年ぶり2度目)
生命にとどくまで物語
-
01
医療の現場を支え、人々の健康を支える。
「輸液の大塚」は、一日にして成らず。 -
02
流した汗は、報われる。
そう「命の水」が教えてくれた。 -
03
迷ったときは難しい道を選べ。
精神科領域の疾患と闘い続ける。 -
04
ひとりでも多くの患者さんのもとへ、
新薬という希望を届けるために。 -
05
大塚グループが追い求め続けた
「栄養の新しいカタチ」がここにある。 -
06
世界初の市販用レトルトカレー。
それは、先見性と情熱から生まれた。 -
07
女性の健康を支えたい。
18年にも及んだ研究者たちの挑戦。 -
08
結核の創薬研究をとめるな。
執念から生まれた約40年ぶりの新薬。 -
09
新たな治療法を切り拓く、
画期的な医薬品を開発せよ。 -
10
人々の健康のために食ができること。
大塚グループができること。
-
01
大塚グループの事業展開
大塚グループの発祥企業である「大塚製薬工業部」(1940年大塚製薬工場に改称)は、1921年、化学原料メーカーとして徳島県鳴門の地に設立されました。戦後1946年より輸液(点滴注射)等の臨床栄養分野に参入、医薬品メーカーとしての歩みを始め、それまでの原料事業は、1950年に大塚製薬工場の化学原料部門を分離・独立させた大塚化学薬品株式会社に移管されました。1953年には「オロナイン軟膏」の発売によりOTC医薬品事業を開始しました。その後1961年にグループの製品の効率的な物流のために大塚倉庫株式会社を、1963年に海外からの医薬品や技術の導入を目的に大鵬薬品工業株式会社を、1964年には自主技術・医薬品の開発を目的に大塚グループの中核会社となる大塚製薬株式会社を設立しました。1965年、不朽のロングセラー「オロナミンC」によるニュートラシューティカルズ※1 関連事業が開始され、1970年前後には「ボンカレー」により消費者商品事業が確立し、さらに各社が治療薬(輸液以外の医薬品)事業を開始するなど多角化が加速するなか、海外展開も始まりました。また1970年代後半には診断薬・臨床検査事業にも参入、1980年発売の「ポカリスエット」の飛躍や自社開発治療薬の成功による事業拡大が続きました。
21世紀に入り、ブロックバスターとなった抗精神病薬「エビリファイ」や抗がん剤による医薬品の世界化が確かなものとなり、ニュートラシューティカルズ関連事業のグローバル展開も加速しています。健粧品(コスメディクス)※2 やメディカルデバイス事業、大豆関連事業が次世代のテーマとなり、2008年大塚グループ全体の企業価値向上を目的に設立された大塚ホールディングス株式会社を中心に、グローバルな総合ヘルスケアカンパニーとして成長を続けています。※1Nutraceuticals (ニュートラシューティカルズ):nutrition (栄養) + pharmaceuticals (医薬品) の造語
※2健粧品(コスメディクス): cosmetics (化粧品) + medicine (医薬品) の造語 -
02
大塚グループの創業
大塚グループは、1921年(大正10年)、大塚武三郎が徳島県・鳴門に大塚製薬工業部を設立したことから始まります。社員数10名、塩田残渣(にがり)から炭酸マグネシウムをつくる化学原料メーカーとしてスタートしました。
徳島の地は、明治初期には徳島市が日本十大都市に数えられ、日本一の藍産業のほか製薬・製塩などの第二次産業、さらに豊かな農林水産業などで栄えていました。日本の近代化のなかで、各地で起業が相次ぎ、当時瀬戸内海沿岸では、塩田残渣を活かそうと、いわゆるにがり産業が勃興し、徳島でも多くの会社が活動していました。 -
03
化学原料メーカーとして
当時の製品は殆どが局方原料(医薬品に使用できる規格を取得)であり、品質には常にこだわっていました。この姿勢は現在に至るまで受け継がれています。この写真は書の達人、大塚武三郎が残した直筆の「社訓」です。ここに記されている品質への想いは、現在に至るまで、大塚の『ものづくり』を支える基盤となっています。大塚製薬工業部の事業は局方原料の多品目化、軍需工場に指定されるなど順調に進み、1940年には「大塚製薬工場」と社名を変えています。
-
04
製品メーカーへの飛躍
大塚武三郎の後を引き継いだ長男・正士は、それまでの原料メーカーとしての堅実な事業展開に加え、1946年に医薬品事業へ参入し事業地域を全国化してさらなる飛躍を試みます。それまでの自社製造の化学原料が医薬品に利用できる品質を保っていたことも幸いし、点滴注射液の新製品を次々と投入します。また容器の開発・改良も怠らず、海外から最新の機器を導入し輸出を試みるなど、積極的な事業展開に努めていきます。
-
05
グループ各社の設立
業態の多様化
大塚製薬工場は、点滴注射液や化学製品を手がけて技術ノウハウを蓄積する一方、あらゆる機会を捉えて業態を多様化していきます。まず1953年、大塚初のOTC医薬品(薬局・ドラッグストアで販売されている医薬品)で今日に至るロングセラー「オロナイン軟膏」が発売されます。ついで栄養ドリンク分野にも挑戦し、1965年に炭酸栄養ドリンク「オロナミンC」として結実します。1950年代から60年代にかけて、化学原料や点滴注射液、OTC医薬品、清涼飲料など今日のグループの主要な事業が出揃いました。
大塚正士は、その事業理念を「医・食・住」と表現していました。生活全般の向上に貢献するため、さまざまな事業展開を試みていきます。そしてこの事業の多様化に歩調をあわせ、グループ会社が次々と誕生することになりました。大塚製薬工場の発展
大塚製薬工場は、1946年の点滴注射液発売以来、臨床現場で望まれながらそれまで難しいとされてきた成分配合を次々と実現していきます。さらに日本初のプラスチックボトル入り輸液の開発など容器の革新とキット化を進め、100品目以上に及ぶ輸液・栄養製品を継続的に上市し、臨床栄養のベストパートナーとして、この分野のリーディングカンパニーへ成長を遂げました。近年では、世界各国で特許を取得した抗生剤と溶解液の結合したキット製剤やダブルバッグ製剤を発売し、一連の製品は4室構造のバッグ製品「エルネオパ」までいたっています。これらの製品群は、その簡便性、安定性や無菌性により、医療スタッフの負担を軽減、また廃棄コストの削減、作業効率化や感染防止に貢献し、さらには在宅医療でも評価されるようになりました。
大塚化学薬品(株)(現・大塚化学(株):1950年設立)
大塚化学薬品は、大塚製薬工場の化学原料事業を分離独立させた会社です。同社は、大塚製薬工場が手がけたヒドラジン事業を発展させて発泡剤「ユニフォームAZ」などを発売、ついで同社独自の有機電解合成技術により各種医薬品中間体などのファインケミカル事業を発展させました。また「ティスモ」などのチタン酸カリウム素材や樹脂との複合素材事業を世界各地で展開、いずれも日々の生活に幅広く利用されるようになりました。またハウス用液体肥料なども手掛け、大塚グループを代表する飲料である「オロナミンC」を開発し、各種食品・飲料なども事業化しました。
大鵬薬品工業(株)(1963年設立)
大鵬薬品工業は「海外からの輸入、または技術導入を主軸とした新薬開発を進める」ことを目的に設立されました。同社の社名は、中国の伝説上の巨鳥『大鵬』にちなんでいます。 創業間もないころ、社長が導入品契約延長のためソ連を訪問した際、現在の「フトラフール」に出会いました。元来は注射剤でしたが、同社は多大な努力を費やし、当時世界的には汎用されていなかった経口投与できる抗がん剤の開発に成功しました。以来、各種の抗がん剤やがん治療関連分野でさまざまな製品を展開し、がん治療薬では世界有数の企業に成長しました。またOTC医薬品分野では、「チオビタ・ドリンク」や各種生薬関連薬剤を展開し、創業以来堅実な成長を続けています。
大塚製薬(株)(1964年設立)
大塚製薬は「自主技術の開発を主軸として開発を進める」ことを使命に設立されました。当初はグループ製品の販社でしたが、1971年創薬部門の設置により、点滴注射液以外の自社医薬品の開発に着手、1980年には高血圧治療薬(当時は狭心症・不整脈等)や気管支拡張剤を上市しました。以後さまざまな分野で新薬の投入に成功し、なかでも2002年アメリカで発売された抗精神病薬「エビリファイ」は、世界60カ国・地域以上で40億ドルを売り上げるグローバル製品となりました。
一方、日々の健康・増進をサポートするニュートラシューティカルズ関連事業分野では、1980年発売のイオン飲料「ポカリスエット」やバランス栄養食品「カロリーメイト」などがトップブランドに成長しました。なお、同社の企業理念‘Otsuka-people creating new products for better health worldwide’は、現在では大塚グループの企業理念となっています。大塚食品(株)(1964年設立)
1964年に設立された大塚食品は、世界初の市販用レトルト食品「ボンカレー」発売により新たな市場を日本に拓き、その後、日々の生活を豊かにするさまざまな飲食料を発売しています。近年は健康の維持を意識した商品展開に注力しています。大塚製薬の大豆バー「SOYJOY」も同じく大塚食品の研究所で開発されました。
その他のグループ会社
大塚グループでは、グループのロジスティクスを担う大塚倉庫、医療機器を扱う各社を傘下に持つ大塚メディカルデバイスなどが事業展開を行っています。
1970年に大塚グループが資本参加したアース製薬は1892年に創業し、1916年に炭酸マグネシウムの自社生産に成功するなど『にがり産業』の旗手として活躍、1925年には木村製薬所として法人化し、1964年に現在の社名に改称しました。大塚グループの資本参加後は、「ごきぶりホイホイ」・「アースレッド」・「アースノーマット」などのヒット商品を次々と生み出し、現在では家庭用殺虫剤の国内トップメーカーに成長しています。 -
06
世界に向けて
大塚グループは、世界33カ国・地域に200社が展開し、約47,000人の社員が働いています。(2021年12月末現在)
世界に広がるグループ各社は、企業理念を共有しつつ、個々の地域文化、性別、年齢差などのDiversity(多様性)を強みとする企業文化を育んでいます。アジア・アラブ事業
1960年代、すでに点滴注射液が輸出されていましたが、1973年に「タイ大塚製薬(株)」を現地資本との合弁で設立しました。その後、台湾、韓国、インドネシア、パキスタン、中国、エジプトなどの国・地域で点滴注射液事業を開始し成功を収めました。中国では、いわゆる開放改革後初めて西側世界から医薬品企業として参入し、中国政府と対等出資による合弁企業「中国大塚製薬有限公司」を設立しました。その後、アジア・アラブ地域の各社は、点滴注射液に加え大塚製薬の自社新薬を手掛けて事業拡大を図り、現在では大鵬薬品工業、大塚化学、大塚食品など大塚グループ各社も事業拠点を設けています。また「ポカリスエット」や「オロナミンC」などのニュートラシューティカルズ関連事業も展開され、「ポカリスエット」は韓国・インドネシアで日本以上と評されるまでに成長しました。さらに各国独自の商品開発など地域特性を活かした取り組みも進んでいます。近年では、医療機器、そして「SOYJOY」など新たな大豆製品を展開中です。アジア・アラブ地域の各社は2003年パキスタン・ペシャワール市にアフガン難民支援のため診療所を共同で設立、無償で診療を続けるなど積極的に社会貢献活動も行っています。(2017年末閉所)
アメリカ事業
1985年にメリーランドに医薬品の基礎研究・臨床開発拠点を設け、1989年にはアメリカ事業の統括会社「大塚アメリカ Inc.」を設立。同年、医療事業を担う「大塚アメリカファーマシューティカル Inc.」が設立され大塚製薬の自社新薬を扱うなか、2002年発売の「エビリファイ」がブロックバスターに成長しました。米国は、大塚製薬のグローバル臨床開発ネットワークの中心拠点の一つとなり、さらに医薬品開発・販売戦略拠点が設置されるなど、近年、事業拠点としての重要性は急速に高まりました。そのほか、大鵬薬品工業が抗がん剤の導出、「ケンブリッジアイソトープラボラトリーズ Inc」が放射性同位体試薬を扱うなど独自の事業を手掛けています。
飲食料分野では、サプリメントの「ネイチャーメイド」を持つ「ファーマバイト LLC」や、ミネラルウォーターを扱う「クリスタルガイザーウォーターカンパニー」が大塚グループに加わり、両社から日本に導入した製品は、日本市場においても確固たる評価を得ています。また、今や世界最高級ワインを提供するようになった「リッジヴィンヤーズ Inc.」は、1986年にグループ入りしました。ヨーロッパ事業
1970年代半ばにイタリアに駐在員事務所が設けられたのち、1979年スペインの「大塚ファーマシューティカル S.A.」に資本参加し、1982年にはドイツ・フランクフルト市に臨床研究所を設立しましたが、本格的な事業展開は1998年「大塚ファーマシューティカルヨーロッパ Ltd.」設立以降です。その後各国に販社を設立し、大塚製薬の新薬や医療機器「アダカラム」を扱っていました。2006年、エビリファイの投入とともにチェコの「インターファーマプラハ a.s.」に資本参加するなど、医薬品事業は大きな成長を続けています。
欧州においては、近年、飲食料分野で大型投資が行われました。フランスのミネラルウォーター大手「アルマ S.A.」への資本参加とフランスの栄養製品メーカー「ニュートリション エ サンテ SAS」の買収です。両社の製品が日本に導入される一方、「SOYJOY」などの導出が試みられています。 -
07
時代を創った製品群
オロナイン軟膏(大塚製薬工場)
今日、家庭用殺菌消毒剤として広く親しまれているこの製品は、1953年に生まれました。大塚正士は、第一物産(現・三井物産(株))よりアメリカ・オロナイトケミカル社の殺菌剤を紹介され、製品化しました。製品名は、導入元の社名にちなんでつけられたものです。
この製品のマーケティングには、当時としては斬新な手法を多く取り入れました。全国の小学校、幼稚園、保育園に大量の無料サンプルの配布、「ミス・ナースコンテスト」の実施等で話題を呼び、創業者自ら当時は珍しかった宣伝カーに乗り、全国津々浦々を回りました。また、現在の大規模ダイレクトメールの草分けとも言うべく、全国2万軒の薬局に毛筆の挨拶状を送るなど、この製品は今日に続く大塚の営業の伝統を切り拓きました。
オロナイン軟膏は、今日でも安全で廉価な家庭用殺菌消毒剤として、多くの方に引き続き愛用され、香港などでも定番商品としての地位を確立しています。ボンカレー(大塚食品)
次に大塚グループの製品として全国的に知られるようになったのは、1968年発売の「ボンカレー」です。1964年、カレーを主力製品とするシービーシー食品を母体に大塚食品が設立されましたが、当時同社の経営陣に加わっていた大塚明彦は、海外雑誌に掲載された軍隊の携行食の容器に目をつけ、レトルト食品として新しいカレーの開発を提案しました。この製品は、世界で初めての市販用レトルト食品となり、『食卓に革命を起こした』と評されるまでに家庭に浸透しました。その後、今日に至るまで、カレーに限らず他社メーカーから多くのレトルト食品が発売されるようになっています。
オロナミンC(大塚化学)
この炭酸栄養ドリンクは1965年に発売し、現在累計が300億本販売する、日本を代表するベストセラー、ロングセラー飲料のひとつです。
炭酸を加えそれまでにない美味を実現し、牛乳が1本30円程度だった時代に100円で発売しました。しかし炭酸入りだったため、薬局ルートに流せるOTC医薬品の指定が受けられず、大塚製薬の営業力を活用し清涼飲料販売ルートを一から築くことになりました。
発売後永らく低迷しましたが、1973年の石油ショックをきっかけに成長するようになります。原材料の値上がりにより、多くの飲料が高騰し景気が低迷するなか、追加投資を断行して増産に踏み切り、コストダウンを図り値上げの回避に成功します。この決断と長年にわたる地道な営業活動により、大塚独自の流通網の整備が進んだことが長期にわたる成長をもたらしたと考えられています。ごきぶりホイホイ(アース製薬)
1970年に大塚グループに参加したアース製薬は、各種新製品開発を加速し、1973年に発売したこの製品は、当時経営危機に直面していた同社の再建に重要な役割を果たしました。試行錯誤の結果、粘着剤を利用した簡便で衛生的なパッケージを開発し、今までにないスタイルの捕獲器の製品化に成功しました。捕獲後の処理がしやすいこの世界初の製品は大ヒット、世界中に輸出されるようにもなりました。
抗がん剤フトラフール(大鵬薬品工業)
1974年、大鵬薬品工業から発売されたこの抗がん剤は、がん治療分野における初めての経口剤です。
旧ソビエト連邦から生薬「パントクリン」を導入していた同社は、その契約更新のためソ連を訪れていた社長が訪問先の部屋でガラス瓶に入ったサンプルを目撃したことから、同社の抗がん剤のリーディングカンパニーへの歩みが始まりました。
開発は難攻しましが、多大な努力を費やし、経口剤としても活性が認められることを発見、世界初の経口抗がん剤として発売しました。同社はその後5FUという抗がん物質の誘導体であるこの薬剤の安全性を高める改良を進め、抗がん治療分野でさまざまな薬剤を投入、がん治療の新しい選択肢を模索し続けています。ポチコン(大塚化学)
「ポチコン」は、チタン酸カリウム繊維「ティスモ」の優れた特性と、各種プラスチックスの特性を巧みに組み合わせた画期的な複合材料です。従来極めて困難とされていた超薄肉成形や超精密成形を可能にしました。
現在では、同社を代表する製品として LEDリフレクター部品やカメラモジュール部品等のミクロ補強性が求められる用途から自動車の軸受け部品等、世界の顧客のニーズに応えています。ポカリスエット(大塚製薬)
大塚グループを代表するイオン飲料「ポカリスエット」は1973年に『汗の飲料』という発想から、1970年代末に製品化され、1980年に発売しました。
この飲料は、糖度が当時の平均的なジュースの半分しかない「甘くない飲料」でした。さらにパッケージ色は大塚の創造性を象徴するかのように、当時は清涼飲料にはタブーとされていた“青色”を採用しました。発売当初は『まずい』との評価がほとんどでしたが、当初から「日常生活で汗をかく場面すべて」を対象とし、スポーツ場面はもちろん、入浴後、熱中症対策などさまざまな用途を提案しました。カロリーメイト(大塚製薬)
今日、大塚製薬のニュートラシューティカルズ関連製品の中で、最大のヒット製品「ポカリスエット」に並ぶ商品としてバランス栄養食品「カロリーメイト」があります。
この商品のルーツは、濃厚流動食「ハイネックス」です。当時の日本人の平均的な栄養摂取状態を基準として、バランスの取れた成分内容を目指しました。開発当時はスポーツと栄養の関係を研究する専門家も少なく、マーケティング部門は自ら運動遂行と栄養摂取の関係を検証しながらバランス栄養の意義を追求しました。一般的な消費者向け製品とするために、開発担当者は味に苦労しましたが、現在ではバランス栄養食品の代表的な製品となり、日々の健康の維持・増進に貢献しています。抗精神病薬エビリファイ(大塚製薬)
研究所開設まもないころ、ある候補化合物の副作用であった眠気をなくそうと検討を続けているうちに、極めて強い催眠作用を示す化合物が発見されました。それは本来の狙いとは逆の化合物でしたが、むしろこの強烈な副作用を利用しようと検討が始まり、医療関係者と相談を続けるうちに精神病薬としての開発が決まりました。開発は苦戦の連続で、発売まで四半世紀を要しましたが、研究者の挑戦への情熱に会社は粘り強く支援を続けた結果、高い治療効果を示しながら、長期間にわたり服用が可能な安全性を有する薬剤として世界中で評価されています。現在では、世界60カ国・地域以上で40億ドルを超える規模で使われています。
高カロリー輸液エルネオパ(大塚製薬工場)
大塚製薬工場は、1946年の点滴注射液発売以来、日本初のプラスチックボトル入り輸液を開発するなど、100品目以上に及ぶ輸液・栄養製品を継続的に上市してきました。高カロリー輸液の4室ソフトバッグ製品「エルネオパ」は、同社の顧客志向と技術水準をを反映した製品です。
同社は1986年、自社開発したプラスティックフィルム複層張り合わせ技術によるソフトバッグ製品を発売し、その後、固体・液体を問わず複数の成分を個室に分けてパッケージ化する技術を進化させ、使用時の瞬時混合を可能とした一連の多室ソフトバッグ製品を開発してきました。このソフトバック化と多室化の推進により、医療現場での投与の手間や製品の収納スペースの節約、廃棄物の減量が可能になりました。現在「エルネオパ」は高カロリー輸液の代表的な製品として医療に貢献しています。そのほか、充填済み使い捨て注射器の開発など、さらなる進化を目指した研究を進めています。 -
08
大塚ホールディングス設立
2008年、大塚グループは大塚ホールディングスを立ち上げ、グループを再編成しました。当社は大塚製薬工場、大塚化学、大塚倉庫、大鵬薬品工業、大塚製薬、大塚食品そして大塚メディカルデバイス(設立年代順)を主要事業会社とする持株会社で、グループ各社との連携を推進し、次世代事業の育成を行います。
2010年には、東京証券取引所市場第一部に上場(現在はプライム市場)し、新たな一歩を踏み出しました。 -
09
大塚グループ100周年
2021年9月、大塚グループは創業100周年を迎えました。
1921年に化学原料メーカーとして徳島県鳴門の地で創業して以来、派生と進化を繰り返しながら1世紀の時を歩み続け、世界33カ国・地域で約4万7000人が働く企業グループとなりました。(2021年12月時点)2021年9月から2022年8月までの1年間は、グループ全体で「100周年Year」と位置付け、歴史を学び未来を創る機会として様々な取り組みを進めました。
グループが一丸となって未来のヘルスケアを考える社員参加プログラムのほか、発祥の地徳島に、社員研修施設を開設しました。施設は大塚の文化を体感する展示棟と、未来を創る研修棟で構成され、これからの大塚を担う人材育成の場として活用してまいります。<100年シンボル>
100年シンボルの100の字形を読み解くと、Otsukaの「O」、Qualityの「Q」が現れます。HUNDRED-YEAR、OTSUKA QUALITY 「100年大塚」「大塚クオリティ」、これはそのまま、ものづくりへの情熱からこだわりの製品と確かな質を約束してきた大塚グループを表します。Qのテールを伸ばすことで、健康を考えるまっすぐな気持ち・姿勢、突き進む力強さも生まれます。
<100周年記念施設(社員研修施設)>(徳島県板野町)